生命保険拠点経営Q&A

 

マネジメント経営研究所 芥藤 龍

 

 

インデックス

 

はじめに

Q1 組織長への指導が場当たり的と反省

Q2 効果的な管理方法を教えてください

Q3 退職希望者への効果的な説得は?

Q4 苦情処理が悪くお客さまが激怒、どう対応?

Q5 効率的にできるテレアポの取り方は?

Q6 新しいスキルを与えたい

Q7 最悪な市場ですが新任の心構えは……

 

 

はじめに

リーダーとしての心構えは

ビジョンを具体的に示す 新しいノウハウも提供

 

山田淳吾(仮名)さんは総合職で入社。本社、支社を経験し、海外留学、その後本社企画部門を経て拠点長となった若手の有望株です。学生時代には弓道部に所属。非常に礼儀正しく、さわやかなタイプで、仕事への一途な取組み姿勢には好感が持てます。

 

しかし、年配の女性職員が中心の拠点という営業組織では、なかなか良いところが発揮できず苦戦しています。

いろいろ考えているようですが、やることすべてに営業職員からの認知を得られずに空回りしており、その結果、拠点を引っ張るリーダーとしての存在感が不足している状態です。

 

来年度も、同じ拠点を担当するのなら、早急に拠点長としての基本的な心構えを学ぶことが不可欠です。それでは、拠点長が知らなければいけないこと、意識すれば変わること、変えることができること、拠点をどのように引っ張っていくか、など、まず、リーダーとしての拠点長のあり方について解説していきましょう。

 

拠点長は拠点の業績遂行、組織拡大に向けて、目標を掲げ、やりたいこと、チャレンジするべきことを示して、職員を導いていく存在です。

 

拠点をまとめるために、意識するべきポイントは次の4点です。

1)拠点で実現したいこと、ビジョンや志を具体的に示す。

2)拠点の職員を強力にまとめる求心力を身につける。

3)仕事の手順、やり方を分かりやすくまとめ、システム化する。

4)みんなが守るべきことを決め、ルール化する。

 

日々の連絡やスケジュール、そして業績、数字の管理だけをしていたのでは、役に立たない管理者であり、リーダーとしての存在価値はありません。拠点長失格です。

 

拠点長は目標を掲げて、その達成に向けて先頭に立って走っていく存在なのです。拠点経営は、同じことを繰り返していると必ず沈滞していきます。したがって、拠点長は周囲との摩擦を覚悟しても、拠点の変革を進めていかなければいけません。

 

そして、職員にこれまでにない成功体験、ノウハウを獲得させなくてはいけません。新しいものを習得させられず、業績のトレースだけをしている拠点長(このタイプは多く存在していると思いますが)は、まったく職員のプラスにはなっていません。

 

しかし、拠点長だけが勝手に突き進んでも、周囲の理解を得られにくく、拠点はうまく動いていきません。何かやる時は、必ず事前に支社スタッフなどに根回しをしたり、職員のリーダークラスに事前了解を取り、みんなを巻き込みやすくするなど、根回しや調整をすることは絶対に必要です。

 

そのステップをきちんと踏まないと、拠点長の独りよがりとなります。誰も理解してくれませんし、誰もついてきてもくれません。この点をしっかり理解して、事前の調整を絶対に忘れないようにしてください。

 

自分のスタイルに自信持てー立ち振る舞いで心動かす

 

拠点はでき上がったものを与えられるわけではありません。自分で作り上げるものです。前任者が作り上げたスタイルを少しずつ溶かしながら、少しずつ自分の色で染めていくものなのです。自分の色に染めるためには、まず、現在の拠点の姿を検証・分析することが必要です。

 

どの点が強く、どの点は改善しなくてはならないのか。この点をしっかりと把握した上で、自分のスタイルを作り上げてください。

 

そして、自分の好きなようにやってみてください。成功すれば最高ですし、仮に失敗したとしても、自分が好きなようにやった結果であれば、ある意味、あきらめもつくでしょう。

 

一方、自分の意に染まない形で拠点経営をして失敗したら、悔やみきれないでしょう。ただし、「全ての責任は拠点長が負う」という自覚が前提です。その気概を持って、自分が思った通りにやってみてください。

 

拠点長のリーダーシップとは、何事にも先頭に立って取り組むということです。自分の理想、やりたいことをはっきりと口にして、先頭に立ってみんなを引っ張っていくことです。

 

そして、職員に協力を仰ぎ、自分の信じる拠点のビジョン、夢を語ることです。本気でリーダーになろうとすれば、職員の心を動かせるだけの立ち振る舞いも身につけなくてはなりません。

 

例えば、次のようなことです。

1)誰かと顔を合わすときは、笑顔を心がける。

2)大勢の前でほめるときは、腕を上げながら話す。

3)喜びを分かち合うときは、言葉だけでなく握手して表現する。

4)相手に想いを届けるときには、手を胸から前に出して伝える。

 

このように、人を惹きつける表情や動作は拠点長として最低限必要なポイントです。そして、この立ち振る舞いは常に意識していないと身につきません。すぐに、実践してください。

 

1人ひとりと真剣に対話

 

優秀な拠点長は、一見何事もスマートにこなしているようですが、その実態は泥臭く、時間をかけて、指導・育成に取り組んでいるのです。そのために、何度も何度も職員と時間をかけて、話し合いをしています。

 

また、応援に、企業訪問に、と自ら必死に駆けまわる拠点長、それができる人がリーダーシップを持っている人なのです。

 

自分の想いを何としても職員に届けようとすること、そして、職員一人ひとりをよく理解しようとすること、つまり、全員と本気でコミュニケーションを取ることが必要なのです。そんな地道で泥臭い努力なしには、リーダーシップを発揮できる土台はいつまでたってもでき上がることはないと、認識してください。

 

最後に、拠点長としてリーダーシップを発揮して、拠点を上手に率いるための最大のポイントとは、高度な理論を学ぶことでも、高度なテクニックを身につけることでもありません。拠点長自身が、拠点の中を動き回って、真剣に職員一人ひとりとコミュニケーションを取ることなのです。

 

以下、拠点長からの「悩み」に答えていきましょう。みなさんの活動のご参考になれば幸いです。

 

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Q1 組織長への指導が場当たり的と反省

 

拠点長就任2年目です。2年間連続して販売成績も、組織の拡大も順調に推移しております。しかし、新人育成ができておりません。その主な要因は、育成を担当する組織長の指導力が不足している点にあります。組織長として新人層をどう育成するかを理解しておらず、自らの経験にもとづいた形で、場当たり的に対応しているだけといった感じです。

指導ポイントが不明確で具体的ではないため、新人も戸惑っており、やみくもに無手勝流で動き回っているのが現状です。なかなか成果に結びつくところまでには至らず、その結果、希望をなくして脱落してしまいます。会社としても、明確で精緻な営業マニュアルを示すこともないので、「〇〇〇すればできるはず」といった抽象的、観念的なスキル指導に留まっています。

組織長も新人職員の悩みや愚痴を聞くだけの受身的な指導か、「1〜10までやってあげてしまう」という過保護な育成スタイルしかできません。よく見ると、生き残った営業職員の全ては、組織長が世話をしなかったものばかりという皮肉な結果を生んでいます。

そこで、拠点長、組織長といった育成を担当する人は、どのようなポイントで指導していったらよいか、またそのためのツール等があれば、教えて下さい(地方中核都市拠点担当、男性拠点長29歳)

 

 

今回の拠点長は総合職で入社し、本社勤務、支社勤務を経て同期のトップを切って拠点長に起用されています。明るい性格のスポーツマンタイプで、懸命に努力している姿が営業職員にも受け入れられており、その姿勢は支社スタッフからも高い評価を受けています。

 

商品戦略など販売方法でもいろいろ工夫し、職員一人ひとりが目的を明確にした活動ができるような運営を実践しています。

 

しかし、組織作りについては組織長人材がいないため、多くの採用実績があるものの育成ができない状況が続いていました。昨年10月に若手を組織長に抜擢して、育成実績の好転を期待しましたが、現時点では思ったような育成成果が認められないようです。

 

今回、マネージメント教育研究所の育成マニュアルの全てを述べることはできませんので、特に効果的な育成方法とツールにもとづき説明します。

 

[効果的な育成方法と指導のポイント]

 

1 同行訪問で新人層の営業力を強化する

同行訪問、同行販売こそOJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)の軸となるものであると認識して下さい。特に、営業職員の成績が下がっている時や迷っている時は、すぐに同行する必要があります。

 

そして、同行する中で、職員が行っている活動、事前準備、挨拶、話法などが適切かどうか、コミュニケーションがうまく取れているかどうか、商品情報などをきちんと提供しているかどうか、などを観察しなくてはなりません。

 

ここで注意することは、同行することは、職員の職務を代行することではないことをしっかりと自覚して下さい。本人の成長のためには、サポートに徹し、可能な限り黙って観てあげることです。もちろんクロージングなどで、最低限必要な支援をすることは当然のことです。

 

1から10まで、代わりにやってあげては、職員は自分の力で切り開くことをしなくなり、いつも支援されることが当たり前となって、甘えが出るだけで成長は止まってしまいます。本人主体の形で、職員の活動をしっかりと観察して、良い点と悪い点を見極め、良い点を伸ばし、悪い点を改善させることが本当に必要なことなのです。

 

営業のプロセスを理解させる

 

2 営業活動の流れをしっかりと理解させる

営業活動といっても、単に顧客と面談することだけではありません。次のような流れを、しっかりと理解させなくてはなりません。

 

◆営業活動の流れ

1)訪問前の事前準備をきちんと行う

2)訪問した時のアプローチをうまく行う

3)営業に当たっての展開を適切に行う(断わりには応酬話法を使い、タイミングを見てクロージングに入る)

4)成否にかかわらず当日の活動については見直す

 

3 ツール「営業活動分析表」の活用

育成ツールの中でも、同行訪問用の「営業活動分析表」を活用します。項目ごとにチェックし、指導すべき問題点を把握し、以降の指導に活かしていくことが重要です。営業活動のチェックポイントは別掲。

 

4 活動内容の評価と本人への指導

「営業活動分析表」の職員本人の評価と同行者の評価を見て、その職員の課題を把握します。項目ごとに、「十分出来た・○」「不十分・×」「どちらともいえない・△」という評価を記入することにより、その職員の具体的な強みや弱点が明確となります。

 

良い点は誉めてさらに伸ばしてゆき、不十分な点はどんな原因でそうなっているか相互に確認し合い、すぐに改善していくことが必要なのです。

 

つまり、この分析表にあげたチェックポイントは、そのまま指導のポイントとなるものなのです。30のチェックポイントを常に意識して取り組み、その8割に○がつくようになれば、まちがいなく一流の営業パーソンに育つということなのです。

 

営業活動のチェックポイント

 

(1)事前準備

1 訪問計画を立てて、訪問アポを取っていたか

2 顧客の情報、知識を十分持っていたか

3 商品知識を事前に整理しておいたか

4 ライバル社の動向をつかんでいたか

 

(2)アプローチ

5 服装・身だしなみに問題はなかったか

6 明るい挨拶で訪問できたか

7 話し方や態度などマナーはよかったか

8 切り出しの話法にスムースに入れたか

9 顧客とのコミュニケーションはうまくいったか

10 訪問のタイミングは良かったか

 

(3)商談展開

11 販売話法は予定通りうまくいったか

12 顧客を打ち解けさせることができたか

13 質問で仮定話法をうまく使い、顧客の真意・欲求をつかんだか

14 顧客のタイプに応じた商談を進めたか

15 顧客心理の段階を踏んで商談を進めたか

16 アプローチツール、資料などをうまく使ったか

17 パンフレット、見積書などの提示のタイミングはよかったか

18 反対に対する応酬話法はうまくいったか

19 テストクロージングのタイミングはよかったか

 

(4)クロージング

20 クロージングのチャンスのつかみ方に問題はなかったか

21 クロージング話法はうまくいったか

22 信念を持って売り込んだか

23 終始、明るい笑顔を絶やさなかったか

24 成約に対して心からの感謝の言葉を述べたか

25 成約時の書類に不備はなかったか

 

(5)総合反省

26 訪問先の選定に無理はなかったか

27 不調に終わった場合でも、次の訪問の約束をしてきたか

28 保険金額を変更するなど弱気の商談ではなかったか

29 押し込み販売ではなかったか

30 会社や自分を十分売り込んできたか

 

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Q2 効果的な管理方法を教えてください

 

都心近郊で21名の拠点を担当して2年目。営業職員管理の基本を個別面談による確認に置き、必ず毎日、全員の活動報告書を確認し、週末には全員と面談をして、活動を把握し、対策を立ててきました。

このスタイルは拠点長の先輩から教わり、一生懸命取り組んできたのですが、なかなか成果に結びついておりません。昨年度の業績は常時下位グループに低迷しました。

活動報告書と面談での確認によって、ごく一部の職員については把握できるのですが、大多数の職員については、報告、面談での内容が全く成果に結びつかないのが実情で、全く把握できていないような状況です。

今、悩んでいることは、職員をどのように管理すれば良いのかということです。現在のやり方を続けていても、全く進歩はないと自覚していますが、拠点長として効果的な職員の活動管理の方法がありましたら教え下さい。 (首都圏近郊拠点担当、男性拠点長34歳)

 

結果を出すための管理 表面的なトレースは最悪

 

今回の拠点長は、2年目で都心近郊の拠点を担当。昨年初めて拠点長になり、それまでは本社システム部門に長く勤務し、本人が拠点長を希望した非常に意欲的な人です。

拠点長は、おそらく周りの拠点長が行っている管理スタイルを漠然と模倣した形で、管理を行っていたものと思われます。

 

しかし、ベテラン拠点長は同じことをしていても、カン所を押さえています。新米の拠点長が、同じ形でやっても、必ずしもうまくいくとは限りません。

 

営業の世界で必要な管理は、全て結果を出すための管理、成績につながる管理なのです。形式的な管理など一切不要で、実質的・効果的な活動管理の実践こそが重要なのです。

 

そこで、今回は新米の拠点長でも必ず実践できる営業職員の「成果の見通し」を把握して、活動量を増加させる「活動管理」の最も効果的なやり方について、紹介をしていきます。

 

ポイント1

[結果管理トレースは最悪であり、即止めるべし]

 

基本的に、活動の結果管理に重点を置くのは、拠点長としては後追いで、受身の管理であるということです。営業職員が拠点長に提出する活動報告書は、毎日の日報形式から週間の手帳形式まで、各社様々な形となっています。

 

しかし、営業活動計画を立て、その結果を報告するという基本事項は共通で、職員の行動計画、活動記録および管理者への結果報告という形となっています。

 

活動報告書に基づいた結果確認に重点を置くと、トレースに終始することとなり、表面上の管理に陥りやすくなります。

 

また、トレースされるくらいなら、見込みがあっても最初には書かないで、成果が上がったときに報告する。方が気楽というケースも出てきます。

 

例えば、面談時に、

「これはどうだった」

「ダメでした」

「次は?」

「検討中です」

「3件目は?」

「奥さんが反対です」

このような答えが返ってくることになり、言い訳のオンパレードにしかならないことを認識することが必要です。

 

さらには、職員からすれば、一度だめだったと報告したら、拠点長は了解したと認識しますので、それ以上の努力は絶対にしません。かえって、逆効果となります。

 

このように、結果管理方式とは結局できないことの言い訳を聞くだけになってしまいます。だめなものはいくらトレースしても、成果にはなりません。

 

拠点長もそのような職員のネガティブな回答が3人〜4人続けば、普通は腹が立ってきて、怒らざるを得ません。 最良のトレース方法は、できたことの確認、誉めることです。

 

たった3点で完全に把握 定期的に「顧客の棚卸し」

 

ポイント2

[拠点長が必要な活動管理は、こうすればできる]

 

本当に営業職員の活動・挙績を把握できる管理を行いたい、活動量をアップさせたいと考えるのならば、基本をしっかりと理解し、実践することが不可欠です。

 

まず、「活動の基本・活動量の評価」をどこに置くか。これを明確に理解しなければなりません。

 

生保の営業拠点における「活動の基本・活動量評価の基準」、すなわち、活動管理のポイントは、以下の点に凝縮されているのです。

 

〈活動管理のポイント〉

・アポ取り

・訪問準備

・アポ取りと訪問準備に基いた事前管理

たったの3項目ですが、このポイントを押さえれば、職員活動のすべてを把握できるといって過言ではありません。この点を必ず認識して下さい。そして、絶対に実践して下さい。

 

1)アポ取りの重要性

決められた時間に顧客との面談予定なしに、保険の説明を聞いてくれることはありませんし、ましてや保険が売れるわけはないということは自明の理です。アポイントもないのに真っ先に飛び出していく人に、優績者がいないこと、これも真実です。

 

「アポなし」の活動をなくすことにより、時間的な無駄が軽減され、そして拠点長は、営業職員任せのブラックボックスの管理から、はっきりと顧客の顔が見える管理に変革することができます。また、アポを取るための工夫も必要となります。

 

会うための理由作りは、顧客サイドが納得できる理由がなければ会ってくれないので、お知らせツール、イベント案内、ギフトなどのリーズナブルなことがらが必要となります。

 

同時に認識しておかなければならない重要な点は、職員自身も納得できる理由がないのに、会いには行けないということです。職員本人が納得できなければアポを取れるわけもありません。

 

定期的に「顧客の棚卸し」を行い、顧客にアプローチが容易なテーマを探し、定期的なアポイントが取れるようなきっかけ作りや工夫は、拠点長の最重要な職務でもあると認識して下さい。

 

管理面でも、訪問計画、面談確認などは、前日までのアポイント取得を徹底する「アポイント管理」で事足りるのです。事前に全て把握していれば、確認作業などは不要となります。

 

2)前日までの訪問準備の重要性

加えて、アポ先への持参資料については前日までに作成・準備を徹底して下さい。準備をしていれば、アポの有効性が高まります。

加えて、テーマ別・段階別に話法までも練習しておけば、当日に戸惑うこともありません。

 

拠点長の職務は、「アポ先の事前把握」です。アポ先を把握しておけば、事後の拠点長の結果確認は、ものの30秒で終えることができるようになります。何よりも、職員の実活動量は確実に3倍以上に増加します。

 

3)プレ管理で活動量は3倍以上に、成績は倍増

拠点長の管理スタイルは、「活動の報告=結果管理」から「プレ管理=事前の管理」へ変わることができるようになります。

 

「プレ管理=事前の管理」。活動量増加は顧客面談数の増加という形で確実に実現できます。その結果、当然ながら成績は活動量に比例してアップしていきます。

ですから、拠点長として拠点業績の伸展を考えるのなら、「プレ管理」の実践は不可欠となります。

 

このプレ管理は営業職員が相当時間をかけて、一生懸命仕事をしないとできないシステムです。徹底までには時間がかかると思いますが、このプレ管理を徹底して実践すれば、業績で他の拠点に遅れを取るようなことは絶対にありません。

 

職員の管理は本当に難しいことです。拠点長と営業職員の歯車ががっちりとかみ合ってこそ、拠点の発展があります。

 

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Q3 退職希望者への効果的な説得は?

 

今回の拠点長は、支社の業務部門から拠点長に就任して2年目です。都心近郊の中型拠点を担当していますが、新任の昨年度は、さわやかな風貌、人柄が人気となり、支社で最高の8名の採用を実現し、組織拡大に成功され、支社トップクラスの成績を挙げることができました。

しかし、今年度に入り、昨年入社した新人の約半数は脱落、加えて、中堅の職員からも数名の退社希望が出されています。

 

 

「その人の人生に責任をもつ」気概で!

 

組織の崩れは販売業績にも影響し、業績面でも精彩を欠く状況となっています。この大きな原因として3つのポイントを指摘できます。

 

1)新人が多くなったため、十分な活動基盤が確保できずに、安定的な挙績ができなかった。

2)各組織が大きくなったため、新人育成にかかわる組織長の負担が過度に増加し、組織長がパンク状態になった。

3)拠点長の関心が採用拡大と新人育成に偏ったために、中堅やベテラン層に対する販売支援が不足した。

 

昔から「Sは七難を隠す」と言われているように、販売業績が良い時、拠点は雰囲気が良く、組織も安定し、すべてがうまく回転していきます。

反対に販売業績が悪くなると、いろいろな悪い面が出てきてすべてがうまくいかない、という悪循環に陥ります。

そこで今回は、退社を防ぐための職員管理のポイント、退社希望者に対する説得方法について説明していきましょう。

 

 

ポイント1 なぜ辞めたくなるのか

 

新人層と中堅層、退社の理由はそれぞれ異なります。

辞めたい理由として、保険が売れないことや家庭の事情、人間関係等いろいろ挙げるでしょう。

しかし、本当に辞めたい理由は、新人層では次のような「気持ちの要素」が多くなっています。

「仕事でプライドを傷つけられるいやなことがあった」

「家族や友人から辞めろと言われた」

「一生懸命説明したのに聞いてくれなかった」

1年以上経った人や中堅層は、「収入面の理由」が多くなります。

「実際の手取り収入が少なく生活ができない」

「販売先が枯渇した」

 

ポイント2 退社の予兆をつかむ

 

拠点長であれば、日々の観察、懇談の中で必ず把握できるはずです。

特に販売実績、給与明細、欠勤状況、顔色、活動日報、職員からの情報、新人層なら組織長からの報告などを確認していれば必ずつかめるはずです。

職員の顔色が少しでもかげっていたり、暗かったりしていたら、すぐに呼んで、話を聞いてあげてください。

 

ポイント3 退社説得方法

 

◆退社の意志をつかんだら、すぐに話すことが必要

どんな職員でも、引き止めるための拠点長面談は必須です。そして、各人の悩みを早めに聞いてあげれば(聞くだけで十分です)、それだけで2、3ヵ月はもちます。

さらに、具体的な対策やアドバイスを行えば、さらに1ヵ月は持ちます。

しかし、拠点長が相手の話をじっくり聞かずに、単に、「頑張れ、頑張れ」では説得できません。

 

◆退社をしそうな人に本気で説得

退社をしそうな人のなかでも、拠点長が本当に引き止めなくてはいけない人材とは、次のような人です。

「家庭環境、経済環境で当人が家計を支えるべく、働かなければならない人」です。

やる気もあり、一生懸命取り組んでいるのですが、家計を支えられるだけの稼ぎを挙げることができず、結果として退社せざるを得ないような人です。

拠点長が、絶対に説得し、支援して成功させてあげなければいけません。経済的な支援も含め最低2回は引き止めてください。

そして、拠点長が本気で退社の意思を変えさせようとするのであれば、上っ面だけではうまくいきません。相当の気概をもって行わなければ成功しません。

「その人の人生に責任をもてるのか」。

要はこのスタンスを取れるかどうかにかかっています。

高収入を目指して入社した人には、それを実現できるための目標とプロセスを示さなければなりません。

いまどきパートでも掛け持ちすれば月に15万、20万は稼げます。ですから、保険営業では少なくとも手取り20万以上なければ生活できない、と認識してください。

 

◆顧客のアポイントがあれば辞めない

顧客とのアポイントを継続的に取らせていれば、辞めることはありません。いつもアポイントがあり、忙しく動いていれば成果も上がり、気持ちも切れることはありません。

 

ポイント4 組織作りの前提

 

新人を採用して、全員が中核職員に育つことはありません。採用した3人のうち1人が中核層に育てば、平均以上ですし、最高です。

したがって、「全員を育て上げる」と思って取り組むとムリが出てきます。

新人については、採用時点から次のように分類するのもよいかもしれません。

 

1)3ヵ月続けばよい人

2)半年続けばよい人

3)1年以上続く人、中核に成長する人

 

これを念頭において、組織の計画を立てるべきです。このような育成を踏まえ、穏やかに組織の入れ替えをしていくことを考えることが必要です。

辞める時も順番に、入れ替えをしながら組織を穏やかな形で安定させていくのです。

お小遣い程度を稼げばよい人には楽しく働いてもらい、気持ちよく辞めてもらうことも必要です。

だいたい、1ヵ月も2ヵ月も出勤しなかったり、活動実態がなくなるといったことは、一般の会社ではありえない現象です。

 

ポイント5 退社時の工夫

 

保険業界を一番悪く言う人は、過去に営業職員として働いたことのある人で、辞め方がよくなかった人が一番多いのです。

そして、努力不足で成功せずに退社した人が、自分の中途半端を棚に上げ、あることないこと悪いことを言って回っているのです。そんな状態では、1人退社させるごとに、厄介な敵を作っているのと同じです。

退社した人を敵に回さないためには、気配りを忘れないことが重要だといえます。

具体的には、長期勤続者が退社をする時は送別会、それ以外の人も少なくとも退社の挨拶をさせて、暖かく見送る。こんな心配りをするだけで、味方のままでいてくれるのです。

退社後も協力者となってくれるかどうかで、顧客紹介、新人候補紹介を含めたマーケット確保に大きなプラスになります。

反対に、すべての面で大きな障害となる存在になることを、拠点長は心に刻んでおかなければなりません。

 

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Q4 苦情処理が悪くお客さまが激怒、どう対応?

 

 

拠点長4年目、首都圏の県庁所在地で在籍20名の拠点を担当し、支社でも上位の業績で推移しています。ところが、先日、10年以上取引のある企業経営者から苦情の申し出がありました。営業職員が新契約を勧めて、内容を了解し、加入の承諾、申込みも完了。社医の診査を受け、何も悪いところがないことを確認し、成立を待つだけの状況でした。

 

突然、本社から断りの連絡が入りました。本社が具体的な理由を開示しないで断ったために問題化し、苦情となったものです。契約者には、3億円以上の既契約があり、過去に一度もそのようなことはありませんでした。診査上の問題も無いと聞いていましたので、拠点では手の打ちようがありません。

 

その後、支社の対応も悪かったために大きな問題となってしまい、先方は「弁護士を立てて争う」と最悪の状況です。拠点長としては、できる限りの対応をしたつもりです。でも、問題の解決には至らず、今回の騒動により、仕事の半分以上がそれに割かれ、拠点経営面にも大きな影響が出ています。拠点長として今後どのように苦情対応へ取り組めばよいか、対処のポイントを教えて下さい。(首都圏近郊拠点担当、男性拠点長35歳)

 

 

 

CSの「C」はカンパニー? 当事者能力に欠ける支社

 

この契約者は売上げ20億円以上の企業オーナーで、企業の支払保険料は年間1300万円。毎年、何らかの形でおつき合いをお願いしている超親密企業です。

 

問題となった点は、会社側が引き受け不可の理由を一切開示しないことでした。担当の営業職員も拠点長も、会社側から開示されなければ、「初期対応」はできるはずがありません。

 

支社から一度だけ説明はありましたが、明確な断り理由が説明できず、かえって相手を怒らせ、火に油を注いだ形になったようです。その後も、契約者が支社へ出向いたものの、きちんとした事情説明をしないまま時間が経過してしまい、大問題となったようです。

 

一番の問題点は、支社サイドに当事者能力が欠けていたことです。責任者である支社長すら一度も表に出ずに、契約者の母と親しい元営業職員に、「何とかして欲しい」と仲介を依頼する始末でした。

 

契約者は弁護士を通じ、事情説明を会社に申し入れました。今後もきちんとした対応が図られない場合、提訴の意向と聞いています。

この保険会社は大手の一角ですが、この会社は、「CS」(顧客満足度)のCを「Consumer」ではなく、「Company」と勘違いしているのではないかと考えてしまいます。

 

今回のケースは、生命保険会社の「選択権乱用」に原因があります。事前にも事後にも、説明義務が履行されないということは、顧客の権利保護をいっさい考えておらず、苦情になることは避けられません。

 

その意味では、生保会社の選択権は、法的に整理されたほうがよい時期にきていることは間違いないでしょう。

 

また、苦情を申し出た顧客への対応を適切にすれば、会社や商品、営業職員への信頼度はより大きくなることを肝に銘じるべきです。日々、生じる苦情解決のポイントについて説明していきましょう。

 

ポイント1 苦情の定義

 

JIS規格で決められている苦情の定義は次のとおりです。

「製品または付帯サービスに関連するお客さまの不満足の表明。苦情には、製品または付帯サービスに対するもののほか、これらの提供に関連する組織の活動、または活動の結果によってもたらされるお客さまの不満足を含む」

かなり広範囲に、あらゆる面からの苦情申し出が考えられます。

 

ポイント2 苦情の分類と対応の基本

 

苦情はその内容により3つに分類することができます。

1)当方に非あり

苦情の発生につき、当方側に責任があるケース。

1 応対不適切─顧客への応対に不適切な言動があった場合。商品・サービスの説明不足や、応対の配慮不足など。

2 事務不適切─事務ミスや商品・サービスに関する職員の知識不足や事務水準に対する苦情。

 

2)批判・提言

当方に非はないが、不当・理不尽とはいえない批判・提言等。

 

3)当方に非なし

苦情の発生につき、当方側に責任がないケース。

また、苦情といっても一律な対応をするのではなく、これらの分類に基づいた対応を心がけなければなりません。

◇当方に非ありの場合は、陳謝し、善後策に取り組むことが必要です。

◇批判・提言の場合は、丁寧にお伺いし、意向に沿えるよう会社に提案してみます。

◇当方に非なしの場合は、ご意見をお伺いし、申し出者の真の意図を把握する必要があります。

迅速に初期対応し事実関係を確認

 

ポイント3 苦情対応の実践

 

1)苦情対応こそ拠点長の真価が問われる

拠点長として絶対にやってはいけないことは、営業職員任せにしたり、営業職員を盾にして、わが身を安全なところに置くことです。人間としても最低です。

逃げ回っていたら、職員からの信頼は確実にゼロになり、それ以後の拠点運営は難しくなります。火の粉がかかるのは当たり前と、腹をくくり取り組んで下さい。

 

2)具体的取り組み法

◆迅速な初期対応

まず、顔を出す。遅くなると「重苦情」になる懸念がありますので、早急に申し出者のところに出向きお詫びする(ただし、事実関係が判明するまで、責任の有無については明言してはいけない)。お詫びも「大変ご迷惑をおかけしています」という程度。

 

◆経過・事実関係の確認

その後、事実関係、経過を確認する。とにかく、相手の話をひと通り言わせること。途中で遮らない。

注意すべきポイントは、申し出者から、最初に説明を受けたものは要点を整理して会社側に報告。会社側には細かく説明し、申し出者から同じ事情を二度聞くようなことは絶対にしてはいけない(同じ事を言わすとそれだけで、連携がきちんとできていないと思われる)。

 

◆申し出者の意見と担当者の意見を検証する

事実関係を徹底的に確認すると同時に、申し出者の言っていることと、担当者の言っていることをすり合わせる。また、申し出者が改善を希望する一握りの顧客か、クレーマーかも把握する。担当者の人間性も把握の上、判断、検証する。

 

◆相手の要望を把握  そして、最終的に申し出者がどういうことを望んでいるのか。申し出者のプライド、面子をつぶさないように把握する。

 

◆筋を通す

相手に迎合するだけでは解決には結びつかない。筋を通し、できることと、できないことをしっかりと説明する。筋を通さないと、逆に大事になるケースが多い。

また、顧客の重要性に応じ、しかるべき地位の人の説明や謝罪等の対応も必要である。

 

◆男気(女気)を持って

勇み足も困るが、場合によっては会社とのケンカも。

 

◆言動はくれぐれも注意する

注意点として、最近の顧客との会話は、必ず録音されていることを前提とした言動が必要。不注意な発言をしないよう細心の注意をする。

 

ポイント4 生保会社の責務

 

顧客保護のために、苦情に対し適切かつ迅速に対応するのは時代の流れで、行政のスタンスも、苦情対応における「透明性」「公平性」を強調しています。

その点からも、「選択権」をオープンな形に改めることが不可欠です。

また、脆弱な社内規定や事務ルールをかざした事務対応、顧客対応は改めるべきです。社内の事務ルールで、顧客志向とは反対の現象が目立ちます。

最後に、申し出者の権利の尊重は不可欠です。苦情は、経営改善に対する貴重なアドバイスであり、苦情対応は、経営の品質の保証に他ならないのですから……。

 

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Q5 効率的にできるテレアポの取り方は?

 

 

拠点長2年目、都心で職域専門拠点(27人)を担当しています。職域では、セキュリティーの点から規制が多くなり、以前のように職場に立ち入っての活動はほとんど不可能となっています。食堂や指定の折衝スペースで、営業活動をせざるをえないのが実態です。

このような制限された活動の中で、顧客との連絡方法の中心はメールと電話です。中でも、電話によるアポ取りが成果に結びつく決め手となっています。テレアポは、これまで体系だったマニュアルが作られておらず、各人の経験にもとづきバラバラなやり方・話法で行っており、スムーズにアポが取れないケースが少なくありません。アポイントを取るための効率的な方策・話法について教えて下さい。(首都圏都心職域拠点担当、女性拠点長39歳)

 

 

成功事例繰返し、「基準」作り

 

今回の拠点長は、新卒で職域専門職員として本社採用され、職域営業で好成績を挙げ、その後、組織長、本社教育部門を経て、昨年、都心の職域特化拠点の拠点長に任命されました。

 

営業職員の気持ちをつかみ、仕事に厳しく取り組む姿勢は、拠点の成績にも反映し、2年連続して部門トップを走っており、会社からも高く評価されています。

「アポ取りを中心とした活動管理スタイル」については、たびたびこの相談室でも取り上げていますが、今回の相談内容は、これまで以上に効率的なアポの取り方についての質問です。

 

そこで、必ず実践できるアポ取りの基本的、効果的なアポ取りについて紹介しましょう。

 

ポイント1 アポ取りの重要性

 

生保を取り巻く環境は、最近特に厳しくなってきており、新しく生命保険の営業の世界に飛び込んだとしても、一部のセンスある人しか成功・活躍できないというのが現状です。このような現状では、生保営業に明るい未来をイメージすることができません。

 

そんな中で、最終目的である 「成果」に至るまでの労力を驚くほど簡単にできる方法、それがアポ取りを中心にした営業活動です。

実際、決められた時間にアポを取り、顧客との面談予定がなければ、生保の営業活動はできません。すなわち、営業職員の手帳にアポがなければ、活動はしていないということです。

 

アポなしの活動をなくすことによって、活動時間のムダが大幅に軽減されます。また、拠点長としても、職員任せの営業管理から、はっきりと個々の顧客の顔が見える管理に変革することができるようになります。

 

ポイント2 アポ取り「基準」は、成功事例の繰り返し

 

テレアポを行う上での精神論は不要です。アポ取りにまで、拠点長から精神論を振り回されると、営業職員は数字ばかりに追われる仕事に疲れ果ててしまいます。

それよりも、アポ取りが成功した例や、効果のあった話法をまとめ、他の業種も徹底的に研究するようにしてください。

 

成功事例の積み重ね、繰り返しにより、誰にでもできるアポ電話の「基準」ができあがります。それに則った「形・ルール」を守れば、誰にでも正確で確実なアポ取りができるようになります。その結果、成約率が確実にアップすることができるようになります。

 

ポイント3 テレアポの重要項目

 

①前向きな気持

②整理された情報・リスト

③台本

④話し方

この4つがバランス良くできれば、うまくアポが取れます。

 

・前向きな気持

顧客とのアポ取り、面談なしに生保営業は絶対にできません。どうせやるなら、明るく前向きに取り組みましょう。

また、テレアポがイヤだと思っていては、絶対にアポは取れません。イヤだと思っていると、その気持ちが声に出ます。そんな声を聞いた顧客は、本能的に断りの態度を示します。

 

・アポを取るための情報整理・工夫

アポを取るためには、顧客が納得できる理由がなければなりません。そのためにはお知らせツール、イベント案内、ギフトなどリーズナブルなものが必要となります。

定期的に「顧客のたな卸し」を行い、顧客にアプローチが容易なテーマを探し、リスト化する。定期的なアポイントが取れるような工夫や、提供情報資料作成などのきっかけ作りは、拠点長の最も重要な職務です。

 

・台本作り

テレアポの目的はいろいろありますが、自分の話すべき内容を簡潔にまとめることが重要です。テーマ別に、話す内容をきちんと台本として作成してください。

台本を見ながら電話をかければ、交渉はスムーズに進みます。

また、事前のロープレや喋っているところを録音し、内容を同僚の間でチェックしてください。想定質問Q&Aも準備できたら万全です。

 

・話し方

より多くの情報を理解をしてもらうためには話し方が重要です。

人は話の内容よりも、話し方(声・スピード・大きさ)を重視します。ニュアンスの部分ですが、話し方を少し変えるだけでアポが取れる場合もあります。

例えば、高額商品のアポ取りの場合、早口で甲高い声と、冷静で落ち着いた声とでは、顧客はどちらを選ぶでしょうか。そのためにも、自分の声を録音し確認させます。

アポ取りが成功する話し方・声のトーンは、落ち着いた声(低めの声)にします。また、相手の年齢、職業、性別により、声色を使い分けるテクニックも必要です。

 

ポイント4 アポ取りのタイミング

 

企業であれば、午前中がベターです。

家庭であれば、午前9時から午後8時頃まではいつでもOKです。

いずれにしろ、個別ケースになると相手の忙しさのピークは異なります。忙しい時にかけてしまった場合は、きちんと謝り、後で掛け直してください。

また、一般家庭には「土日」がチャンスです。アポ取りの専門会社の統計によると、夕方4時すぎから夜の8時ころまでが一番成約率が高いとのことです。

 

ポイント5 話す内容

 

話す内容は、以下の流れとなります。

1)貴重な時間を使わせる謝り 「お忙しいときにすいません」

2)自己紹介 「○○生命で××様を担当させていただいております△△です」

3)用件を伝える 「○○の件のご案内で××様に、お電話させていただいております」

4)相手にメリットを与える印象 相手に何らかのメリットのある内容を必ず含む形にする。「お役に立つ○○情報をお持ちしますので……」

5)アポ取り 「○○日△△時頃はいらっしゃいますか」

6)面会時間 「10分ほどお時間頂戴させてください」

 

ポイント6 テレアポの種類

 

1)全くの新規のアポ取り

電話帳や既存リストからアトランダムなアポ取り。いわゆる、テレマーケティング営業で、100件かけてアポが3件取れたらよい、という一番難しいアポ取りの方法です。一般的に生保の場合、このようなアポ取りはありません。

 

2)アプローチのためのアポ取り

一度会ったことのある人や、アンケートを通じて情報を持っている人、商品や関連したものへ興味があると意思表示のあった人などに、詳しい説明やアプローチを行うためのアポ取り。

大手の生保代理店では、全国的な通販業者のテレホンコールセンターと契約して、このアポ取りを行っています。1件のアポが取れた場合1万円支払います。

それほど、生保営業にとってこのアポイントは重要で価値が高いのです。

そして、われわれが一番力を注がなくてはならないのが、このような顧客のアポ取りです。

 

3)クロージングのためのアポ取り

契約、調印を前提としたクロージングのためのアポ取り。

 

ポイント7 メールと電話の両方使う

 

顧客と会うことが難しい時代です。営業職員の多くは、会わなくてもできることは、できるだけ電話やメールで済ませたいと考え、顧客もまた済ませたいと思っている人が多いのです。

メールで資料を送り、電話でやり取りする。大事な用件は必ずメールして、電話で確認するなど、両方を効果的に使ってください。

 

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Q6 新しいスキルを与えたい

 

 

拠点長就任1年目です。今年度から都心にある拠点を担当しています。営業職員活動のほとんどが職域基盤中心です。保険についての知識レベルもかなり高い顧客層が多くいます。職員は保険知識はもちろんのこと、税金や金融商品まで幅広い分野で、普段からの勉強が欠かせません。

職域という限られた時間の中での活動ですので、職員の活動に少しでも役立つような、何か新しいスキルを付与してやりたいと思っています。でも、なかなか良いものが見つかりません。一方、会社の教育システムは、過去からの伝統的で古臭いものや、理念的なものの繰り返しにすぎません。従来にない新しい観点から取り組むことができ、そして、職員の営業スキルのアップにつながる教育について、ご指導をお願いします。  (大都市拠点32歳の男性拠点長)

 

 

体系的なノウハウが不備

 

拠点長1年目の方からのご相談です。本社のシステム部門、業務部門、支社を経て、今年度から都心支社の拠点長に就任しました。

拠点長に就任してわずか半年余ですが、仕事への真摯な取り組み姿勢は営業職員から絶大な信頼を受け、業績遂行、組織拡大もトップクラスの結果を出しています。支社の中でも新しい風を起こす存在となっています。

それでは新しい観点から、職員のスキルアップにすぐに役立つ教育のポイントについて説明していきます。

 

教育内容を区分する

 

保険会社の教育は、昔から試験対策を中心とした知識教育が主流となっています。しかし、今後の教育は「知識教育」と「スキル・ノウハウ」を分けて考える必要があります。

 

[知識教育]

●商品知識

●社内規定

●税務・金融知識

●社会・経済情勢

 

[スキル・ノウハウ]

○販売話法

○販売技術

○顧客心理

 

そして今後は、営業職員が営業の現場で本当に必要としているにもかかわらず、従来ほとんど教育する機会がなかった、「スキルアップ」「ノウハウ習得」に向けた教育を充実させていかねばなりません。

 

スキルアップに役立つ教育とは……

 

「スキルアップ」「ノウハウ習得」に向けた教育が行われていなかったため、個々の職員は自己流や手探りで、失敗を繰り返しながら獲得してきました。本来でしたら保険会社は、職員の獲得したスキルやノウハウを体系的に整理すべきですが、残念ながらそのような整理をしている会社はまったくありません。

 

今回、新しい観点ということですので、人間の行動科学面からみた「説得のテクニック」を紹介します。

 

1)固定的行動パターンを知る

七面鳥に天敵であるイタチのぬいぐるみを与えると、くちばしで激しく攻撃します。

次に、ぬいぐるみの中にレコーダーをセットして、ひな鳥の声を流すと、急にぬいぐるみの世話を始めます。また、声を止めるとまた攻撃を仕掛けます。このように動物は、音声や色といった「特殊かつ一定の刺激」に対して、規則的で機械的な行動パターンを示します。人間も同じように、固定的な行動パターンを持っています。

 

2)人間の自動的な行動の例

「人に何か頼み事をするときには理由を添えたほうが成功しやすくなる」。人間行動の原理のひとつに、このようなケースがあります。

(事例)コピーの割り込みの実験

「5枚だけ取らせて」60%成功

「緊急で急いでいるので5枚だけ取らせて」94%成功

このように、「お願い + 理由」の効果は、完璧に近い結果となっています。

 

3)顧客の説得に活かす

■コントラストの原理

2番目に提示されるものが、最初に提示されたものとかなり異なっている場合、人は実際以上に異なっていると考えてしまう傾向があります。

この原理を活用することにより、最初に提示するものの価格次第で、同じ商品の価格を高くも安くも感じさせることができます。

したがって、セールスの場合は、高額なものを先に見せた方がずっとうまくいくのです。

 

■返報性(お返し)のルール

人は他人から何らかの恩恵を受けた場合、似たような形でそのお返しをしなくてはならない気持ちになります。このルールには、大きな威力があります。

相手に借りがあるという気持ちがあるために、まず断るような要請でさえ受け入れてしまうのです。

すなわち、返報性のルールのために、知らぬ間に恩義を感じてしまうのです。そして、恩義を受けている状態というのは、人間に不快感や負担感を生じさせるものであるため、お返しをして、それを解消したいと思うのです。

ですから、顧客へのギフト等は、たとえ小さくても効果を持っているのです。

 

■権威のある者(専門家)の意見

人は権威のある者や専門家の意見には、従おうとする傾向があります。

しかし、それだけでは不十分で、相手から信頼・評価を受けるためにはテクニックが必要です。

 

(レストランの例)

最初に注文された料理よりも少しだけ値段の安い料理を勧める。

自分の利益だけを考えているのでなく、お客さまのことを心から思っている、信頼できる情報の提供者、との評価を得られます。

 

■ランチョン・テクニック

人間の行動と食べ物との結びつきも大きなものがあります。たとえば、政治資金を調達するために米国のホワイトハウスで行われる食事会では、協力を求めるスピーチやアピールは、食事の前でなく、食事中か食事の後に行われます。食事中に関わりのあった人や物をより好きになるのです。食事中に出された政治的意見について、食事後には無意識のうちにより好意的に変わっているのです。ですから、この効果を知った上で顧客との会食をして、食事中や食事後にビジネスの話をすれば、相手は受け入れられやすくなっています。

 

4)職員全体での振り返り、気づき

拠点長として以上のポイントを教えて、職員に理解・実践させることができたら、従来と同じだけの活動量でも、成約に結びつく確率は格段に上がります。職員の成績アップという大きな効果が必ず現れてきます。職員に必ず教えてあげて下さい。

職員は、このノウハウを学ぶことにより、今まで自分自身が実践してきた行動や話法について、いろいろ気づくことがあります。

 

今までに何気なくしていた行動や話法について、先のポイントを適用し、どこが良い点でどこが悪い点なのか、きちんと把握させて下さい。

そして、良い点についてはさらに磨き、悪い点はすぐに修正・改善をすることを指導して下さい。また、職員各自の気づきを大事にして、それに基づく改善ポイントを指導して下さい。

 

職員全体の前で、ロープレを行い、職員自身が、今までしてきた説得話法について披露させましょう。

「そこはこう変えたらよいのでは……」

「そこはこのようにもっていけばよいのでは……」

職員全体で意見を交換しながら、職員同士で工夫を考えさせることも、スキルアップに非常に効果的となります。

 

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Q7 最悪な市場ですが新任の心構えは……

 

 

銀行窓販や来店型ショップの台頭、節税対策商品の税務取り扱い変更など、マーケットは完全にアゲインストです。

私は入社11年目の今年度から拠点長に就任しました。拠点は在籍数、年責ともに支社の中では平均的で、昨年度の成績も良好、支社の中では難易度は高くなく、大きな問題もない拠点と評価されています。私なりに自信を持ち、精一杯の努力をして取り組んでいますが、市場環境は本社、支社にいた時に感じていたよりも一層悪くなっている状況です。

加えて、最近の本社営業部門からの督励も中途半端な形が多くなっており、生命保険を本当に売らせたいのかどうかも判断できないような指示が頻繁に出てくるような現状です。

このような最悪ともいえる状況下、新任拠点長として、どのようなスタンスに立ち、どのようなポイントで営業職員を指導していけばよいのか教えて下さい。(新任で大都市近郊拠点担当、男性拠点長 32歳)

 

 

職員に精一杯使われる大きな目標を口に出そう

 

1 拠点長の仕事で一番大切なこと

今年度、新たに拠点長となった方々は、スタートと同時に全力を傾けて取り組まれていることでしょう。しかし、そろそろ周りを見渡す余裕が出てくると同時に、疲れが出てくる時期ではないかと思います。

 

拠点長になると、会議と雑用が増え、また、部下の面倒も本格的に見なければなりません。全力で突っ走ってきた結果、疲れたり、少し落ち込むようなことも出てくる時期に差しかかっていることでしょう。体がだるい、熱っぽい、朝起きられないなど、これからは暑さで食欲不振、睡眠不足、夏バテになりがちです。そんな状態が続くと、秋口には心身ともに疲弊してしまいます。

 

拠点長という管理職の仕事は、営業職員より頑張って働くのが仕事ではありません。拠点長の仕事で一番大切なことはズバリ、「決断すること」です。日常、拠点長業務を思い起こしたら、大から小まで一つずつが拠点の責任者として判断・決断の連続であることに気づかれるはずです。

 

新任の拠点長は営業職員からのいろいろな要望に対して、その要望に乗り、精一杯使われ、どんどん踊らされてみることが重要です。そうしないと「あの人はリスクを取らない」「事なかれ主義」「守りに入って頼りにならない」などのレッテルが張られます。

 

特に最初の1年は、何でもかんでもガンガン大きな目標を口に出すなど、自信を表に出した取り組みをして下さい。会社があなたを拠点長職に登用したのは、能力と判断力に太鼓判を押したからこそなのです。

 

また、拠点長が判断・決断するときに大事なことは、自分が本当にやりたい形で決めることです。そうすれば、失敗しても他人のせいにはできませんし、自分自身も納得できるでしょう。拠点長職は任命されたら、すぐに一人前になれるわけではありません。肩書と手当を与えれば、即拠点長というわけではないのです。任命後、ふさわしくなるプロセスを踏む必要があるのです。

 

2 顧客の購入心理

 

デフレから完全に脱却していない経済環境では、生保の必要性は小さくなり、保障額は減少するのが当然のことです。

日本の保険会社はマーケットリサーチ能力が弱く、顧客のニーズや市場の現状把握ができず、しっかりとした現状認識ができていません。

そんな中で、現場である拠点こそは、顧客の生の声を生かした手立てを随時構築していかなければなりません。

 

①顧客の購入心理

保険に限らず、商品を購入する基準は価格とメリットのバランスで決ります。

◆「商品価格≧メリット」

価格よりメリットが大きいと考えた時に、購入を決めます。

◆「商品価格>メリット」

この場合には割高感を持つので、購入には至りません。

 

②価格とメリットの関係

価格とメリットの関係は、目的により相対感は異なってきます。

たとえば、スーパーマーケットの特売でキャベツが通常価格よりも50円安ければ、つい買ってしまいます。また、1個1万円以上もする高級なメロンは、ほとんどがギフト用に購入されます。いくら美味しくても、家庭で食するためにはあまりにも割高です。

 

しかし、「ギフト」に使えば、ビジネスや人間関係を円滑にする上でのメリットが期待でき、それを考慮すれば高くはありません。ですから、高級品であっても売れているのです。顧客は生命保険についてはこう感じています。

保険料が割高=「保険サービス>保険料」

 

③メリットを積み上げる

サラリーマン世帯の収入が増えない状態で、家計の中で支出占率の高い生命保険が減らされていくのは当然な現象です。生命保険の商品価格である「保険料」は、法律で一切の割引が禁止されています。したがって、保険商品だけのメリットでは、割高感があり、加入に至らないのであれば、他のメリットを加算して、トータルの価値で価格を上回らせます。

 

プラスαのメリットを提供することができるかどうかで、保険という商品の購入が決ってしまうことになるのです。

 

④営業職員指導のポイント

拠点長としての指導は、このことを認識した上で行うべきです。

「顧客に、保険を買うことを決定させるまでのプラスαのメリットを提供する」。これが、営業活動そのものなのです。

積み重ねが大きな成果に

 

3 具体的なメリットの提供方法

 

プラスαのメリットの提供を考える時、「GNP」(義理・人情・プレゼント)は、保険自体のメリットを補うプラスαに結びつける手法であることに気づきます。営業手法は物的・精神的なメリットを積み重ねていくことが基本となっています。このことは、現在の行動科学や心理学からみて、きわめて論理的な面があるのです。

 

4 プラスαのメリットの提供

 

①個人の持つ情報力を提供する

セールスマン個人の能力を評価され、何らかの形で役に立つ人間だと思われたり、顧客が持っていないような情報を持っていたり、広い人間関係、様々な取引関係を持っていれば、プラスαの価値が発生します。

 

たとえば、企業に新しい取引先を紹介するとか、個人顧客が困っている時に弁護士や税理士などの専門家を紹介するなどです。反対に、何かメリットを提供してくれる、と思ってもらえなければ、いくら自分を売り込んでも、誰も評価はしてくれません。

 

②細やかな世話をする

「保険のおばちゃん」は、就職や嫁・婿の世話から、子育てまで教えてくれる存在でした。だから、親子代々にわたって、保険を付き合ってくれたのです。

アフターサービスを、小まめに行っていくことも大変大事なことです。

 

③ギフトも積み重ねる

こんな例があります。3年前、新契約に加入した顧客について、その後も、中元歳暮を欠かさずにしていたところ、3年後、追加の契約に加入。さらには、保険加入する知り合いを紹介。

 

中元・歳暮コストは3年間1万8000円(3000円×6回)でしたが、この積み重ねが、顧客にとってのメリット意識が積み上げられていったのです。

ギフトだけでなく、講演会や懇談会等のイベントの招待なども、積み重ねていくと効果が発揮します。

 

ほとんどの顧客が生命保険を割高に感じている現在、プラスαのメリッットの提供を積み重ねていくことが「営業活動」である。このことを営業職員に、明確に認識させることが必要です。

 

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