中小企業を開拓するための基礎知識

 

いしい行政書士事務所 行政書士 石井 亜由美

 

中小企業の社長さん

個人資産の備えは大丈夫?

 

 日々会社経営に忙しい社長さんは、会社の資金繰り、売り上げの増大を一生懸命考え、対策はされていると思います。同族経営であれば、会社の資産=個人資産となっていることも多いですね。会社の資産と個人の資産の切り分けをしておかないと相続その他で困ることもできます。本日は社長さんの個人資産の備えについてお伝えしたいと思います。

 

個人資産に関するリスク

 

年金が少ないと老後生活が不安になる

法人は社会保険加入必須なので、健康保険と厚生年金に加入していますが、個人事業主の方は国民健康保険で、厚生年金に加入せず、国民年金のみです。そうなりますと、厚生年金のいわゆる二階建て部分といわれる年金額が給付にならないので、もらえる年金が少なくなります。年金が少ないと、生活が苦しいので、いつまでも働かなければならない……ということになります。

 

相続でもめるかも

現金よりも自社株、不動産など分けにくい個人資産が多い場合は、相続の際にもめてしまうかもしれません。たとえばある社長が相続のことを考え、遺言を書こうとした場合を想定してみます。

 

会社の跡継ぎである長男に自社株全部持たせたいと思ったとしても、その他の相続人である長女、次男などにも法定相続分、もしくは少なくとも遺留分は相続させたいと思うことが多いでしょう。

 

財産額が、

・自社株(評価額2600万円)

・自宅不動産(評価額3600万円)

・預金1000万円

・合計7200万円

であったとします。

 

法定相続分は妻が1/2、長男、長女、次男がそれぞれ1/6となります。

 

妻に自宅不動産を相続させるというのは、法定相続分の1/2に相当する3600万円ですので、それほど問題ないと思われます。しかし、残りの自社株、預金を合わせて1800万円をそのまま法定相続分で分けるとすると、長男1200万円、長女1200万円、次男1200万円を相続する権利があります。

 

遺言があったとしても、遺留分としてそれぞれ600万円を相続する権利があることになります。預金は1000万円しかないので、自社株を全て相続したい場合、長男は遺留分に足りない200万円を自分の資産から支払うか、自社株を一部長女か次男に相続させるなど対処しなければいけない可能性があります。

 

 

 

自社株を長女、次男など兄弟姉妹が持つということは、株主として力を持つということになります。仲が良いとはいっても、経営に口を出してほしくない……ということもあるのではないでしょうか。

 

また、自社株を相続したくないと長女、次男が自社株の代わりに現金を要求してくることも考えられます。そのときに、長男の預金に余裕があり、遺留分もしくは法定相続分を現金で代償弁済することができればよいのですが、そうでない場合はもめることも十分に考えられます。

 

どうやって個人資産を準備

 

このように、個人資産、特に預金、現金など、換金しやすい資産、いわゆる流動資産を多く持っておくことが老後の生活、さらには相続対策にも役立つだろうということが少しお分かりいただいたかと思います。しかしながら、この定期預金でさえ金利は0%台が多いという低金利時代……。どのように個人資産を増やしていけばよいのでしょうか?

 

保険の知識を学ぶ

「保険のことは全く分からない……」「薦められたから……」ではなく、ご自身の保障、少なくともご自身がどのような保険に入っているのかを把握しておく必要があります。

 

相続対策に保険でカバーするということを考えてもよろしいでしょうし、老後の生活に年金タイプの保険に入り、少ない年金をカバーするという方法でもよいかもしれません。一番よくないのは、人に任せきり……など自分の状態をよく把握していないことです。

 

投資の知識を学ぶ

もはや投資という手段なくしては、ご自身の個人資産を増やしていくというのは非常に難しい時代になってきたと言わざるを得ません。

 

世の中には株、投資信託、FX、不動産……様々な投資先があります。また、個人型の確定拠出年金、小規模共済など使える制度を吟味して検討することも大事かと思われます。

 

それぞれのメリット、デメリットをよく吟味したうえで、その投資商品の知識を学び、自己責任のもとに投資を始め、ご自身の貯めたい額に応じた方法で資産を増やすということにトライするとよいでしょう。

 

数年先のライフプランを立ててみる

日々忙しい経営者の方は、目の前の仕事に手一杯で、会社の事業計画にもなかなか手を付けられていない方も多いのかもしれません。しかしながら、一度ご自身のライフプランを立ててみる、少なくとも老後の生活費の試算をしてみるだけでも大きく意識が変わってきます。早めに手を付けることにより、時間がその分多く取ることができます。時間を味方に付けて、少しずつでも資産を増やすことに意識を向けられれば、老後不安がだいぶ解消されるのではないでしょうか。

 

このように、中小企業の経営者は、会社や相続人の実態に合わせて、個人資産を増やし、老後不安、相続の心配から少しでも解放されていただきたいと思っています。必要であればファイナンシャルプランナー、専門家の相談を活用して、安心な老後に備えていただきたいと思っています。

 

 

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