米国法人の日本支店から株式会社に会社形態を変更して、4月に「アフラック生命保険」として再スタートを切った。がん保険の保有件数は1500万件を超え、その優位性は揺るがない。しかし、医療ビッグデータ、AIなどの最新のデジタル技術を取り入れた健康増進型保険、QOL向上のサービスなど新しい潮流も生まれている。法人化をきっかけに、どのような経営の舵取りをするのか。古出眞敏社長(=写真)に聞いた。
Q 法人化で何をいちばん強く感じているか。
古出 支店でスタートして44年の間、日本の社会、お客さまの支持を得て、ここまで大きくなってきた。その過程で「より日本に根ざした会社になりたいと」法人化をずっと考えてきた。それがついに実現できた。社員一同、アソシエイツを含めて大変嬉しく思っている。
さらにアフラックが日本の社会の中で、お客さまにとってより役立つ会社になろうと、新たに決意をした。
Q 法人化することで、どんな影響が出るのか。
古出 それほど大きく変わるわけではないが、ひとつ違うことがある。これまで日本の利益を本支店間の送金という形で米国本社に還元していたが、法人化によって米国の中間持株会社への配当という形で払う。このように手続きは変わるが、大きく変わるものではない。
Q 規模の大きい支店形態のあり方が以前から問題提起されていたが、この点をどう受け止めていたか。
古出 特にAIG危機のとき、支店形態でクロスボーダーで大きなオペレーションしている場合、万が一破綻したときの国際的・整合的な手続きがないことが世界的な課題となった。「アリコはどうなるか」と日米で大きな課題として認識された。
支店だが、法人と同じようにガバナンス体制を築き、内部管理体制もここまで作り、日本法人と変わらないことをずっと手がけてきた。
法人化することで、法的な不安定性が取り除かれ、日本社としてのガバナンスで体制をしっかり作れば、逆にオペレーションが効率的にできる。より柔軟かつ機動的に意思決定ができる。
Q 法人化によって施策などの独自性は出しやすくなるか。
古出 それはない。支店といっても日本の経営陣に経営を委ねることがアフラックのやり方であり、それが日本で成長してきた原動力でもある。経営の独自性はすでに発揮されている。
Q 法人化は、主力チャネルであるアソシエイツにどんな影響を与えているか。
古出 「ずっと日本のマーケットにコミットして、さらに成長していく」。この強い意思表明によって、アソシエイツは「安心して今後もアフラックとビジネスをして行こう」と、お互いの気持ちのつながりはさらに強化された。
Q 古出社長のキャリアを見ると法律分野が専門領域だが、営業については。
古出 最初は銀行に入り法人営業を行い、米国に留学した時にロースクールに入り、ニューヨークの弁護士資格を取った。それで法律の専門家のように見られている。日本に戻り、銀行では法務部にいたこともあるが、債券引き受けの営業をずっとやってきた。
アフラックには資産運用で入社した。1999年に金融庁が保険検査マニュアルを出し、自己責任原則に基づき、コンプライアンス体制を確立することになった。アフラック内部でコンプライアンス部門を立ち上げるときから、コンプライアンス、リーガル部門が長くなった。
でも、個人的には銀行時代に営業をずっとやっていたので、営業センスはあると思っているし、副社長、社長になって楽しいのは営業面だ。
Q アフラックの営業力でいちばん大事なものは何か。
古出 アフラックだけに限らず、お客さまと信頼関係を作っていくことだ。
Q 新しい成長ゾーンとして、健康増進、QOLをキーワードにした商品・サービスが注目され、それを支えているのが医療ビッグデータ、AIなどの最新のデジタル技術だ。このようなトレンドの中で、アフラックは何を打ち出して行くのか。
古出 ガンと言われたときの精神的なショック、自分と家族のこれからの生活の不安はほかの病気とは全く違う。経済的な負担だけでなく、精神的な不安を支えていくことが必要になる。
さらに、早期発見をすれば治る病気になっており、通院治療が増えている中で、特に今は仕事を継続しながらガンの治療を続けることが両立できるか、それが社会的な課題になっている。
ガンにならないように健康な時から、万が一ガンになってしまい、その治療が終わり、その後の人生を含めて、ガンになったときのピンポイントではなく、がん保険のリーディングカンパニーの私たちは、お客さまの状況をもっと全体的に支援していきたい。
Q それが古出社長のミッション?
古出 成長戦略として、まず明確にがん保険、医療保険の生きるための保険をビジネスのコアにして「今後もやっていく」という明確な経営方針とともに、ブランドプロミスの「生きるを創る」をもっとトータルにサポートしていく企業になることを、企業ビジョンに掲げた。
そのために新規事業であったり、顧客体験を高めるためのデジタルイノベーションを、中期経営計画で明確に打ち出した。
重要な人材育成では、持株会社がある米国本社で管理職向けの研修を年1回行う。米国のオペレーションの説明を受け、さらに、資産運用部門のあるニューヨーク、オフィスのあるワシントンにも行く。
広く社会に目を向けるためにマインドセットをしてほしい。
(5月11日号に続く)
セミナーでは先生であることに徹します。ですから講師が司会をやってはいけませんし、講師が個別相談の受付をやってもダメです。司会と講師と受付は絶対に別々のスタッフが受け持つようにします。
損害保険協会は3月15日、2018年度からスタートする「第8次中期基本計画(2018年度〜20年度)」を決定した。同協会は設立から101年を迎え、新たな時代に次の一歩を踏み出す。
実権者の本音には大切な情報が含まれています。ですから本音が聴ける間柄とならない限り、これらを十分に把握することはできませんので、実権者からの信頼獲得と親しい関係の構築が求められます。
まず、子どもの医療費。15歳までは無料になっている市区町村が多く「医療保険は不要」との声もありますが、子どもは無料でも、付添の母親のベッド代は有料で、その負担が少なくありません。
官公需を市場として捉えるとその規模は23兆円。その多くは入札などを通して民間企業に発注されます。クライアントの売り上げを増やすことができる入札がないか、私たちは確認する必要があります。
インターネット申込専用の定期保険「クリック定期!」と定期保険「今いる保険」、および団体定期保険などが料率改定対象。うち「クリック定期」は、改定後の男性の保険料が従来の20%超安くなる。
7月戦に成功するポイントは何か? 前半戦ではスタートダッシュ。最初の8日間で最低3件、目標の50%を狙う。後半戦では見込客リスト、法人リストの再点検など、きめ細かく行う。
第一生命は4月、企業主導型保育所1カ所、認可保育所3カ所を誘致した。2011年から推進している「全国の保有ビルへの保育所誘致」の取り組みの一環。なお、企業主導型保育所は初めて。
概要は次のとおり。
米子第一生命ビルディング(鳥取県米子市)=あいぐらん保育園米子(運営アイグラン、定員12名)
旧・王子分室(東京都北区)=あい保育園王子(アイグラン、80名)
旧・元住吉分室(川崎市)=レイモンド元住吉保育園(社会福祉法人檸檬会、70名)
桜台分室(東京都練馬区)=ポピンズナーサリースクール桜台(ポピンズ、70名)
あいぐらん保育園米子は、周辺の複数箇所の病院などに勤務する職員向けの病院内保育所を運営するアイグランが、同病院内保育所で働く保育士向けの企業主導型保育所。
今回の保育所誘致で、同社保有不動産での保育所誘致は21カ所となり、受入可能児童定員数は1224名。今後も2500名の児童受け入れに向け、引き続き活動を継続する。
カーディフ生命は4月、日本法人として営業を開始した。
同社は、フランスの「BNPパリバ・カーディフ」を親会社とする「カーディフ・アシュアランス・ヴィ」の日本支店として、2000年4月に事業を開始。
2001年に開発した「がん団信」は、住宅ローン付帯保障のスタンダードとなっている。
業績(2016年度)は、主力の団体信用保険が好調で保有契約高は前年度比12.9%増の17兆1992億円。保険料等収入は2.4%増の478億円。
また、三井住友信託は4月3日付けで、カーディフ生命の株式20%を取得した。BNPパリバ・カーディフから取得。
今後、両社は保険ビジネスの協業を開始して、商品の開発・提供を行う。三井住友信託は「さまざまななライフステージに合わせたシンプルで分かりやすい保険商品とサービスを提供する、信託銀行ならではの保険ビジネスモデルを確立したい」という。
楽天は「もっとぎゅっと少額短期保険」の発行済全株式を取得して完全子会社化する。キャス・キャピタルが運営を委託する投資事業有限責任組合「キャス・キャピタルファンド六号」との間で合意した。
「9500万人を超える楽天の会員基盤にアプローチすることが可能になる。会員の要望に合った革新的な商品・サービスの開発を予定している」という。
同少短は、2003年に大手ペット販売業者のペット保障共済事業としてスタート。08年4月から「もっとぎゅっと少額短期保険」として営業を開始。14年11月にキャス・キャピタルグループに譲渡された。16年9月にはあんしんペット少短を吸収合併した。
2016年度の正味収入保険料は19億5890万円、保有件数は7万2963件。
NTTドコモは3月30日、「ドコモのペット保険」の新規受付を終了した。同社は2015年4月、「ドコモのペット保険トータルケア1」と「ドコモのペット保険手術ケア2」を販売。引受保険会社はアイペット損保。
「ドコモのペット保険トータルケア1」は通院から入院・手術まで幅広く費用を補償するもの。「事業環境の変化により、経営資源を集中すべく『ドコモのペット保険」』の新規受付を終了することにした」という。なお、「ドコモのペット保険」の加入者はこれまでどおり継続して利用できる。
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