2017年4月14日 2811号

 

三井住友海上あいおい生命の商品戦略

 

高まる「働けなくなる」不安解消へ

既存商品 女性や独身者の加入が低い

 

「働けなくなったときも、万一のときも毎月の安心を」──三井住友海上あいおい生命は4月2日、「&LIFE新収入保障」「&LIFE新総合収入保障」を発売した。3月6日に商品説明会を行い、丹保人重社長の挨拶(=写真)に引き続き、利重聡志商品部長が商品概要を説明した。

 

丹保社長は「万一のときや働けなくなった時の収入減には『新総合収入保険』、介護、疾病入院で生じる支出増には『新医療保険Aプラス』、この2大主力商品によってお客さま一人ひとりの人生に合った安心をお届けしたい」と新商品に賭ける思いをこう述べた。

「新医療保険Aプラス」は昨年5月に発売して、「新保険料払込免除特約」などを訴求ポイントに、10カ月で14万件強という販売実績がある。

 

今回の商品開発では、既存の「&LIFE収入保障」「&LIFE総合収入保障」をリニューアルした。1996年に発売し「&LIFE収入保障」は死亡・高度障害が中心となり、さらに特定障害、要介護を加えた「&LIFE総合収入保障」を2006年に発売し、保険料払込免除も主契約に組み込んだ。

 

2つの商品の業績推移について、利重部長は「徐々に総合収入保障に入れ替わり、13年度で逆転して、両方合わせて最大で7万件弱までいったが、その後は6万件、5万件と頭打ち傾向になっている」。

 

また、加入者の性別、年代を見ると、男性が76%を占める。男性の年代別では30代が33%と最も多く、次いで40代が20%、10〜20代が15%、50代が6%、60〜70代が1%の順(2015年度新契約件数、全体で5万896件)。

 

「30代、40代で5割を占め、女性や独身者、若年層の加入が低い。そこにアピールできていない」と利重部長。

 

それを踏まえ、「男性・世帯主層以外にも訴求できる商品」として、新商品のターゲティングを次のように設定している。

世帯主=死亡保障だけでなく、介護や就労不能に備え、自分の保障も考える。

 

男性独身者=低廉な保険料で将来必要となる保障を幅広く備える。

女性独身者=「いつも自分らしく、ずっと笑顔で輝いていたい」をキャッチコピーに、独りで介護、就労不能に対する不安に備える。

住宅ローン利用者=団体信用保険の上乗せ・保障見直しで、要介護・就労不能によるローン破たんリスクに備える。

 

法人・自営業者=経営者が要介護や就労不能状態になった場合の経営リスクにも一定程度応える。

 

ニーズに合わせ3つの型から選択

 

「新収入保障」「新総合収入保障」の仕組みは、ニーズに合わせて保険契約をⅠ型から、就労不能もカバーするⅢ型までの型を選べるようになっている。

 

Ⅰ型は死亡保障の「収入保障年金」と「高度障害年金」から成り、これがベースとなる。「&LIFE新収入保障」がⅠ型になる。

「&LIFE新総合収入保障」はⅡ型とⅢ型で、Ⅱ型は「生活障害年金」と「生活介護年金」が加わり、Ⅲ型はさらに「特定就労不能障害年金」が追加され、5つの年金で構成される。

 

主な特長は次のとおり。

①生活習慣に起因する疾病による特定就労不能障害状態で支払う。糖尿病、高血圧症疾患、消化器系の疾患、呼吸器系の疾患も対象。

②介護保障は公的介護保険に連動し、要介護2で支給。

③新保険料払込免除特約を付加。ガンは診断確定、心疾患・脳血管疾患は入院一日以上で以後の保険料は不要。

④最低支払保証期間(1年、2年、5年)のバリエーションを増やし、割安な保険料を実現。全期払・短期払も可能。

⑤年金形式だけでなく、「一時金」や「一時金と年金」で受け取ることもできる。

 

また、基本年金額10万円の月払保険料は男性30歳でⅠ型が3260円、Ⅱ型が4400円、Ⅲ型が4820円となる(払込期間65歳、最低支払保障期間2年、SD非禁煙優良体、新保険料払込免除特約付)。Ⅱ型とⅢ型の保険料を比べるとⅢ型は約10%アップするが、その差は小さい。

 

まず7万件に戻す

 

販売チャネルは損保代理店をはじめ、すべてのチャネルで取り扱う。就業不能保険は、新しい成長マーケットとして各社の参入が相次ぐ。昨年7月にはアフラックが「給与サポート保険」を発売し、「市場ポテンシャルは医療保険、ガン保険並みに拡大していくことを確信している」と力を注ぐ。

 

では、就業不能保険マーケットはどのぐらいの規模にまで発展して、あいおい生命はどのようなポジションを狙うのか。利重部長はこう述べた。

 

「特定就労不能障害年金のⅢ型は、ここ1、2年注目を浴びており、このニーズはまだまだある。収入保障系全体の目標はないが、トータルでもう少し増やしたい。7万件ぐらいから落ちてきているので、『新医療保険Aプラス』との相乗効果も出しながら、これを7万件に戻し、さらにその先へと広げていきたい。

 

医療保険は年間で20万件の実績がある。収入保障はそこまで届かないが、両方合わせて力を入れたい」

 

時代の先端ニーズを超える

 

〈丹保社長の挨拶〉

死亡保障は横ばいだが、低金利を受けた標準利率の改正など厳しい環境が続いている。一方で、医療技術の進歩、長寿化、女性の社会進出・収入増によって、世帯の収入構造が変化している。

 

このようなことを背景に世帯主の死亡保障と同様に、一人ひとりがケガや病気で働けなくなるリスクへの備えがますます重要になっている。

 

これまでの死亡保障に加え、さまざまな医療保障や介護保障に対応してきたが、今回、新たに働けなくなるリスクへの保障を大きく拡充した新商品を4月から発売する。

 

医療保険分野では「新保険料払込免除特約」を新設した「新医療保険Aプラス」を昨年5月に発売して、10カ月で14万件を超えた。10年以上前、高度先進医療の実額払いを提供して以来、時代の先端ニーズを超える商品開発に注力してきた。

 

万一の時や働けなくなった時の収入減には「新総合収入保険」、介護、疾病入院で生じる支出増には「新医療保険Aプラス」、この2大主力商品によってお客さま一人ひとりの人生に合った安心をお届けしたい。

 

日本生命

 

健康診断・ガン検診でポイント

新中期経営計画 「保険+α」のサービス第一弾

 

日本生命は4月から「ずっともっとサービス」に「健康サポートスマイル」を新たに導入する。

 

同社は2017年4月からスタートする新中期経営計画「全・進 ︱ next stage」(2017年〜20年)の中で、「保険+α」を打ち出し、付帯サービスの第一弾として、健康サポートスマイルを開発した。

 

個人契約者向けに、健康への取り組みに応じて独自のヘルスケアポイントを提供するのは国内生保では初めて。

 

健康サポートスマイルの主なポイントは次のとおり。

①健康取り組みで貯まる

②一定のポイントを貯めた人を対象に抽選

③定期的に健康関連情報を発信

 

健康サポートスマイルの貯まり方では、健康診断・ガン検診で各50マイル(1年に100マイルまで)、生活習慣に関するクイズへの解答で20マイル(同60マイルまで)、スポーツイベントへの参加で50マイル(同200マイルまで)など。

 

そして、1年で100マイル貯めた人を対象に抽選で500名に5000マイルをプレゼントする。また、貯まったサンクスマイルは健康グッズなどの賞品と交換できる。

 

健康関連情報の発信では、ホームページ内「健康サポートサイト」を通じて定期的に情報を発信。ライフケアパートナーズをはじめとするグループ企業の知見を活用して発信していく。

 

「ずっともっとサービス」は、契約者サービスとして2010年から開始。メニューは「サンクスマイル」「ハッピープレゼント」「プレミアムチャンス」で、これまでの利用状況は延べ2600万名以上になる。

 

今後は、「健康管理アプリ」を提供し、このアプリの利用状況に応じてサンクスマイルが貯まる仕組みなどを予定。

「今後ともお客様・社会の健康増進に資する魅力的な商品・サービスの提供に努めたい」という。

 

2面 保険流通

 

Do it プランニング

杉本恵子

 

代理店「株式会社Do it プランニング」の杉本恵子さんは、大手生命保険会社に約10年半在籍。この間、営業はもちろんのこと、育成研修トレーナーとしても、大きな足跡を残してきた。

 

3面  マーケティング

 

新・消費者心理を探る18

ニッセイ基礎研究所 井上智紀

 

消費者は日常生活の中で日々、様々な生保チャネルと接していますが、どのような印象を抱いているのでしょうか。チャネル間の競争に勝ち抜き、選ばれる存在となるためには、どのように魅力を高めていくべきか、を振り返ることも大切です。

 

4〜5面 法人開拓

 

中小企業経営者のライフプランを

法人保険で支援

保険テラス渡辺 代表 渡辺文憲

 

㉙会社をたたむ決断をした経営者

息子さんは父親の会社を継ぐことはできないと考え、断りを入れてきました。その結果、黒字のうち会社をたたむ決断をしましたが、「廃業」について具体的に相談できるツテがありませんでした。

 

6面 法人開拓

 

法人営業のABC

ドクターの心をつかむ基礎知識㉑

税理士 池谷和久

 

医療法人は国税庁の法人番号公表サイトで検索できますが、このサイトから、検索地域内の全法人の一覧を作成することも可能で、法人営業の宝箱ともいえます。活用方法を研究する価値がありそうです。

 

7面 料率改定

 

アクサ生命

個人保険の保険料改定

 

商品ごとに顧客ニーズに配慮し総合的な保険料の見直しを行う。結果、据え置き・引き下げ・引き上げとなる者がある。解約返戻率の高い商品は保険料を引き上げ、無解約払いもどし金型定期保険は広い世代で引き下げる。

 

 

8〜9面 法人販売

 

法人FPの教科書 法人生保税務⑴-⑤

通達が想定しなかった名義変更

税理士 井上得四郎

 

いつも悩むのは名義変更で、資産計上額との関連である。例えば、逓増定期保険の2分の1資産計上、この資産計上の意味は何か? 期間を通じた処理が、逓増定期保険の税務上の要請である。

 

10面 新商品

 

太陽生命

「特定疾病・疾病障害保険」

 

「保険組曲Best」のニューラインアップで、3大疾病保障に加え、11種類の疾病障害状態を保障する。特に疾病障害状態では所定の呼吸器疾患・腎疾患や心臓ペースメーカーの装着・人工透析療法などを新たに保障に加えた。

 

11面 新商品

 

AIG富士生命

「新がんベスト・ゴールドα」

 

「がんベスト・ゴールドα」の後継商品で、同商品の特長(ガンと診断されたら診断給付金を最高300万円)を継承しながら、特則や特約を新設し、保障の選択肢を増やした。診断給付金の2回目以降の支払時に上乗せする特則もある。

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

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