2017年12月1日 2842号

 

日本アクチュアリー会 平成29年度年次大会

 

実務基準 日本の実態踏まえ慎重に対応

「会計・監督」は内外で精力的に貢献

 

日本アクチュアリー会は11月9日、10日の2日間、経団連会館、東京ステーションコンファレンスで「平成29年度年次大会」を開催した。

 

冒頭挨拶に立った角英幸理事長は、重点取り組み事項として次の3点を挙げた。

 

①国際的な経済価値ベースのソルベンシー規制・会計基準等への対応

②伝統的分野を超えるチャレンジ

③プロフェッショナリズムの向上

 

まず、会計基準の分野ではIASB(国際会計基準審議会)が今年5月に「IFRS(国際財務報告基準)17号」を公表。同基準は20年の議論を経て最終段階を迎え、今後、基準の適用について議論が進めれる。

 

また、ソルベンシー規制については、IAIS(保険監督者国際機構)が今年7月「拡大フィールドテストのために国際資本基準」ICS(保険資本基準)バージョン1・0を公表。さらに、ICSバージョン2・0の導入プランが示され、国際的な議論が進められている。

 

監督分野におけるIAISとIAA(国際アクチュアリー会)の合意書も締結され、新興国中心に監督分野のアクチュアル・スキルの増進の取り組む。

 

これらの会計・監督のテーマは同会にとっても最重点事項となり、角理事長は「国際的にはIAAの議論に参画・貢献し、国内の議論では関係機関と緊密に連携して、引き続き精力的取り組みたい」と基本姿勢を述べた。

 

伝統的分野を超えるチャレンジでは「リスク管理」と「データサイエンス」を挙げる。

 

リスク管理では、企業経営、事業体の運営に欠かせないフレームワークのMREについて「全てのリスクを統合的、包括的、戦略的に把握・評価するには高度な専門知識が必須になる」と強調。

 

ERMに関する専門知識および問題解決能力を有する、と認定された場合に与えられる国際資格として「CERA」がある。同会は2012年から試験・研修制度を開始し、今年で6年目を迎える。「資格試験だけではなく、研修やセミナーなどを通じてERMの専門人材の育成に取り組みたい」と角理事長。

 

同会の資格者は2017年現在で61名。13年が9名、14年19名、15年33名、16年41名と着実に増加。世界的には約4000人となっている。

 

データサイエンス人気を裏付ける

 

データサイエンスの分野は、世界的にアクチュアリーの新領域として関心を集めている。IAAの教育シラバスの改定がシカゴ会議で決議され、その中で「データとシステム」が新しく学習領域となった。

 

同会も平成29年度の事業計画の中で「新たな課題として認識し、取り組みを進めている」と報告。9月には4回連続の「データサイエンス集中セミナー」を開催した。

 

第1回「データサイエンスの現状」(講師・山田龍太郎氏、工藤征夫氏)

第2回「統計数理研究所の歩みとこれから」(野村俊一氏)

第3回「プレディクティブ・モデリングとは何か?」(岩沢宏和氏)

第4回「第5世代のアクチュアリー」(山内恒人氏、藤澤陽介氏)

 

各回100名の定員に対して300名近くの申し込みがあり、抽選となるほどの盛況。通常の例会では40代、50代をピークに山型の申し込み曲線になるが、今回は20代、30代の申し込みが特に目立った。

 

プロフェッショナリズムの枠組みを

 

プロフェッショナリズムの向上では、同会はその枠組みの構築に取り組んでおり、具体的には次のとおり。

①行動規範

②懲戒制度

③実務基準

④継続教育制度

 

「アクチュアリー組織はプロフェッショナリズムを保証する枠組みを構築し、個々のアクチュアリーはその枠組みに従うことで、プロフェッショナリズムの説明責任を果たす」という。

 

実務基準の最近のトピックスとして、角理事長が挙げるのがIAAのモデルの実務基準「ISAPs」の開発で、IFRS17号に対応するISAP4、ERM・ICPに関するISAP6の開発が進められている。

 

これらの動きついて、角理事長は最重要事項とした上で「実務基準はアクチュアリー業務への影響が大きいことから、日本の実務実態なども踏まえ、慎重に対応をしたい。国内外の状況も十分に考慮しつつ、関係委員会で議論に着手したい」と述べた。

 

国際的活動では、2026年の「第33回国際アクチュアリー会議(ICA)」が東京で開催される。同会議は4年に一度、世界のアクチュアリーが集う大イベント。日本では1976年に開催され、世界44カ国から2200名が参加した。

 

来年ベルリン大会

 

来年はベルリンで開催され、ドイツアクチュアリー会のRoland・Weber会長が同年次大会に来賓として参加し、ベルリン大会の紹介を行った。

 

また、2018年のIAAプレジレントに、同会の吉村雅昭理事が決定している。

 

なお、IAA会議については、2019年秋の東京開催が決定。19年は日本アクチュアリーの120周年にあたり、IAA会議と合わせ120周年の記念イベントも実施する予定。

 

今回の年次大会では、17の論文発表に加え、さまざまなプレゼンテーションとパネルディスカッションが用意されたが、新しい取り組みとして英語のセッション(3つ)を設けた。

 

国際関係委員会が別途開催していた「Open Discussion Forum」を年次大会のプログラムに組み込んだもの。

最後に角理事長はこう結んだ。

 

「時代の変化とともにアクチュアリーに求められる役割は遷り変わる。どのような状況でもプロフェッショナリズムを堅持し、公益に貢献していくことが使命である。こうした理念に基づく、日本におけるアクチュアリー・ブランドを確立していきたい」

 

2面 保険流通

 

業平自動車㈱(ほけん館)

社長  菱沼進一氏

車ベースに顧客の人生を重ねる

 

「デフレ下では単種目販売は厳しく、クルマのお客さまに医療保険を働き掛けるなど創意工夫が欠かせません。生保のお客さまを自動車保険に誘導できると、もう一段の相乗効果が発揮できます」

 

3面 行政

 

金融庁

保険商品審査など論点公表

 

金融庁は9月に行った業界団体との意見交換において、同庁が提起した主な論点を公表した。「保険商品審査」「代理店手数料ポイント制度」「代理店乗合承認」の概要を掲載する。

 

4面 中小企業開拓

 

助成金・補助金の活用

ISOなど規格認証に関する支援策

行政書士 石井亜由美

 

ISOの認証にかかる審査料、認証・登録料および旅費並びに専門家への委託料などが補助される支援策が全国にあります。東京都では中小企業振興公社ほか、各特別区が数十万円の補助金を出しています。

 

5面 市場開拓

 

白地だらけの市場を開拓⑧

外部で困った事象に遭遇した際の対応

地域金融機関 営業課長 酒井 薫

 

ローラー活動時にも、いきなりクレームされたり、「ひとこと言ってやろう」と積極的に絡んでくる層が一定の割合でみられます。こうした際には、感情を押し殺して理路整然と対応が基本となります。

 

7面 育成

 

杉ちゃんと恵ちゃんの紙上出張トレーニング

⑷初回面談の前に最高の気配りができる人と印象づける

杉本恵子

 

新生児がいるご家庭なら、ひとこと「授乳時間がおありだと思いますので、ご負担にならないお時間のご指定をお願いできますでしょうか?」。そう付け加えると、第一印象がグッと上がります。

 

8〜9面 FP販売

 

見込み客に困らずセールスする仕組みづくり

⑹勉強会から産まれた仕事のきっかけ

寿FPコンサルティング株式会社 高橋成壽

 

勉強会を通じたチームビルディングを通して、実際にどんなコラボレーション、紹介、見積もり依頼などが生まれてくるのでしょうか。保険セールスにとって参考になりそうな事例をお伝えします。

 

12面 拠点長

 

拠点経営のための活動指針

2月  契約の源泉を徹底的に確認

 

2月は生保拠点経営を預かる者にとっては年責達成という至上命令が間近に迫っている。また4月は、生保標準生命表の改定に伴い、保険料がアップする。この2、3月の新契約活動に待ったはない。

 

[トピック]

 

「未来への手紙プロジェクト」に協賛

富国生命は11月から「未来への手紙プロジェクト」に協賛している。

同プロジェクトの活動趣旨は「祝福されて生まれたという事実、新しい生命に出会えた感動を手紙にして未来に伝えよう」というもの。シンガーソングライターの加藤登紀子さんが、2009年に作った「君が生まれたあの日」をきっかけに、「親から子へ手紙を書こう」という運動が生まれたという。

同社では営業職員を通じて手紙執筆を呼びかける応募用紙の配布や、ホームページでの活動紹介、「赤ちゃんクラブ」会員への案内など、幅広くプロジェクトを支援する。

 

全役職員が「認知症サポーター」

朝日生命の1万5566人の全役職員が「認知症サポーター」として認定された。

同社は2012年度から、厚生労働省が推進する「認知症サポーターキャラバン」事業に賛同。営業職員の入社初期教育のカリキュラムでは認知症サポーター養成講座の受講が必須で、講師役の認知症キャラバン・メイトを約230名育成して、各支社に配置。「認知症サポーターを早期に養成する仕組みを確立している」という。

今回、全役職員が認定されたのは、営業職員がメインチャネルの生保では初めて。

 

お金の流れを「見える化」

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命は、「Linkx家計簿powered by マネーフォワード」の提供を開始した。Linkxアプリ第4弾で、特長は次のとおり。

①家計や資産を一元管理することが可能となり、お金の流れを「見える化」できる。

②「ライフプランコーチ」のデータと連携することで、日常生活を反映したライフプラン診断結果を無料で提供。

③ライフプラン診断結果をもとに同社の募集人に相談することができる。

なお、同社は今年6月、マネーフォワード社と業務提携を行った。

 

信州地震保険・共済加入促進キャンペーン

日本損害保険協会・北関東支部と長野県損害保険代理業協会は、「信州地震保険・共済加入促進キャンペーン」の街頭啓発に参加した。

2014年11月22日に長野県神城断層地震が発生してから3年目を迎え、「信州地震保険・共済加入促進協議会」では同キャンペーンを11月1日から12月31日まで実施している。その一環として11月7日、松本駅と長野駅で街頭啓発を行い、啓発用携帯カイロを配り、地震保険などの加入を呼びかけた。

田古島損保会会長は「地震リスクの高い地域であるにもかかわらず、地震保険の付帯率はあまり高くない、自身の生活を再建するためにも地震保険・共済に加入して、もしもの時の備えとしてほしい」と呼びかけた。

 

バンカシュアランス

◇T&Dフィナンシャル生命

仙台銀行=「生涯プレミアムワールド4」(無配当外国為替連動型終身保険、積立利率更改・通貨選択Ⅳ型)。11月6日。取り扱い金融機関は38。

◇アクサ生命

北日本銀行=「ユニット・リンク保険(有期型)」。11月1日。取り扱い金融機関は27社。

 

 

制作 株式会社保険社 保険情報・ネットソリューション・チーム

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