Web版 保険情報

 

(2017年9月29日は第5金曜日に当たるため本紙は休刊となります)

 

FWD富士生命が始動

 

保険の考え方刷新に35億ドル

日本は3つ目のエンジンの役割を

 

「これまでと違う保険会社を作りたい。保険に対する考え方、感じ方を刷新することから始めた」

 

しゃしん ひだり ふぉんしーいーおー みぎ とものしゃちょうFWDグループのフン・タン・フォンCEO(=写真左、右は友野社長)は、FWDの企業コンセプトをこう述べた。FWD富士生命は9月1日、事業戦略説明会を開催。フォンCEOが「ビジョン・ビジネス戦略」、ティム・オリバーFWDチーフコマーシャルオフィサーが「デジタル化とイノベーション」、友野紀夫FWD富士生命社長が「新社名と事業戦略」についてそれぞれ説明を行った。

 

FWDグループは2013年、オランダ・INGグループの香港、マカオ、タイの生命保険事業を買収してから、4年間にM&Aなどを通じて8カ国・地域の保険市場に進出。会社紹介ビデオによると、260万人の契約者と2兆4000億円の総資産があり、従業員数は3600人、専属募集人は1万2000人。また、IT予算の45%をデジタル化に投入し、フィンテック企業に55億円を出資しているという。

 

株主はパシフィック・センチュリー・グループ(PCG)、スイス・リー、それに最近、シンガポール政府投資公社が加わった。

 

PCGは1993年に設立されたプライベートグループで、金融・テクノロジーサービス、メディア・通信、不動産の中核事業をアジア各国で展開。日本への投資は20年前から始め、実績があるという。

 

保険事業のアジア展開は下記の通りで、2018年には中国とマレーシアにも進出する予定。

 

口コミの影響大

 

AIGから「AIG富士生命」の全株式を取得して、日本に進出した理由について、フォンCEOは次の3点を指摘する。

 

①世界第2位の市場であり、収益性が高い。

②適切な規制が導入されている。

③日本の保険に関する専門知識を学んで他の国に取り入れることができる。

 

「規制がきちんと整っている日本でのオペレーションはグループの将来にとって重要だ。また、FWD富士生命が香港、タイについで3つ目のエンジンになれば、財務的な安定性をグループ全体で持つことができる」とフォンCEO。

 

これまでFWDグループの投資額は35億ドルにのぼる。たとえば、香港に23億ドル、タイに8億ドル、中国は50億元で、日本への投資額は数億ドルという。フォンCEOはこう語る。

 

「保険会社として強力で確固としたものを作るためにはかなりの資金が必要だ。だからこそ、非常に強力で長期的なコミットメントを持つ株主が重要になる。投資の仕方はきちんと利益の上がる形で行いたい」

 

オリバー・ティムFWDチーフコマーシャルオフィサーは、デジタルツールの成功事例や「カスタマー・エンゲージメント」のプラットフォームの事例を紹介。

 

たとえば、シンガポールのオンライン保険で、競合他社が自動車保険の見積りで27か29の質問をするのに対して、FWDは10しかない。海外旅行保険では競合他社が5つか7つに対して4つだけ。

 

「これによって知名度は25%になっている。テレビ広告もあるが、特に口コミの影響力が最も強い」とオリバーチーフコマーシャルオフィサー。

 

FWD  4年間でアジア8カ国・地域に

システムを強化し、二桁成長へ

 

「チャレンジブランドとして、これまでの保険会社とは異なるアプローチをしたい」

 

FWD富士生命の友野社長は、同社のビジョン・プロミス・スローガンを次のように紹介。

 

ビジョン=人々が抱く「保険」に対する感じ方・考え方を刷新する。

プロミス=生きることを讃えよう。

スローガン=いくぜ、人生。

 

「まず、社員が意識改革を始め、来年に広告を行い、各種のメディアを通じて浸透させたい」。ブランド認知度では20%〜25%を目標にする。

 

事業戦略では、2021年度の新契約年換算保険料として490億円を掲げる。16年度が311億円なので「5年間、二桁成長を継続することになる。FWDの強みを生かし、これもでにない顧客体験を創出し、独自性を出していくことで成長スピードを早め、野心的な事業目標を達成したい」と抱負を述べる。

 

また、最も重視する指標として「バリュー・オブ・ニュービジネス」を強調。「新契約から生まれる将来の価値を表すもので、2017年度の目標は200億円弱、5年後には倍増の400億円に挑戦する」。

 

それを実現するための投資額は5年間で約133億円を見込む。

 

一つが「インテグレーションプログラム」で約70 億円。業務オペレーションなどをFWD基準に移行させる。もう一つが「デジタル・トランスフォーメーション・プログラム」で約66億円。新契約管理システム、新設計書申込ツール、新代理店・手数料管理システム をそれぞれ導入する。

 

すでに着手した施策では、主力「生活障がい定期保険」のコミッション・キャッシュバリューの改定を今年6月と9月に行い、設計書システムの大幅改定も6月に実施。

 

商品戦略では、毎年4つの商品を発売する。来年4月に予定されている標準生命表の改定に合わせ「FWDと一緒に考えたものを出す。さらに、夏から秋にかけての開発計画を進めている」。

 

顧客層については、これまでアプローチできていない若年層にも力を注ぐ。FWDグループの強みの一つが若年層にアプローチする先進的なテクノロジーといわれ、これを積極的に活用する。

 

友野社長は「FWDのサポートによってシステム開発力を強化して、新商品を開発・販売できる体制を早急に構築する」と結んだ。

 

〈FWDグループのアジア進出の流れ〉

 

●2013年2月=香港の投資会社、パシフィック・センチュリー・グループ(PCG)がINGグループの香港、マカオ、タイの生命保険事業を買収。

同年8月=FWDブランド発表

同年12月=スイス・リーが12.3%の株式取得

●2014年1月=インドネシアでFWDブランドを展開

同年4月=フン・タン・フォン氏がグループのCEOに就任

同年9月=フィリピンで事業開始

同年11月=上海に中国駐在員事務所を開設

●2015年1月=フィリピンのセキュリティ・バンクとバンカシュアランスで提携

同年6月=インドネシアでジョイントベンチャー開始

同年8月=インドネシアでイスラム法ライセンスを取得

同年9月=グループ全体で保有契約者100万人を達成

●2016年4月=シェントンインシュアランスを買収し、シンガポールに参入

同年6月=グレート・イースタンライフのベトナム法人を買収し、ベトナムに参入

●2017年4月=AIG富士生命の全株式を取得し、日本に参入

同年9月=AIG富士生命を「FWD富士生命」に変更

 

 

2〜3面 保険市場

 

保険は誰にどのように利用されるのか

外貨建て保険を考える③

ブレークオンスルー 代表 小山浩一

 

顧客が円預金に大きく資産配分しており、それを課題と認識することになると、それ以外の領域に配分する方向で検討が始まります。したがって「外貨を持たざるリスク」の認識が一つの重要な認識項目といえます。

 

4面 マーケティング

 

新・消費者心理を探る  21

世帯所得300万円未満の保障準備の状況は?

ニッセイ基礎研究所 井上 智紀

 

雇用者世帯では世帯所得300万円未満の割合が17/9%と2割を切っています。所得水準の低い世帯では、経済的なリスクに曝されており、生活保障に対する潜在ニーズも高いと思われます。では、保障準備の状況はどのようになっているのでしょうか。

 

6面 法人営業

 

実践!法人契約獲得のケーススタディー

保険の加入効果を本質的な返戻率で問う

奥田雅也

 

『実質返戻率』で効果を考えますと見誤ることがあります。私が提唱している「損金部分における返戻率」という考え方を、以下の計算式ともに説明しました。(解約返戻金額─累計資産計上額)÷累計損金計上額。

 

7面 育成力アップ

 

ボトムアップで攻める法人保険

法人市場の要は情報収集力

OfficeSIMADU 代表 島津 悟

 

動きが活発化してきた異業種からの参入。「保険証券の中身など分かるはずがない」と高をくくるが、自分たちの優位性は保険商品とそれに関連する税制程度しかないのでは? 保険以外の知識を持っていることの方が脅威。

 

 

8〜9面 活動確認

 

ランクアップチェックシート

702〜707番

 

事業承継・完全防衛額の徹底研究

別枠で連載している『法人営業 舞台裏のレッスン帳』との連携企画。現在進行中の事業承継についての計算方法をエクセルを使いながら解説する。シートを作ることで計算プロセスを習得していきます。

 

10面 新商品

 

太陽生命「長寿生存年金保険」

 

太陽生命は10月1日、元気に長生きするシニアを応援する保険「100歳時代年金」を発売する。

「100歳時代年金」は「長寿生存年金保険」と「終身生活介護年金保険」を組み合せることができる。「長寿生存年金保険」は、終身にわたって年金の受け取りができ、死亡時の保障を無くし解約払戻金を抑えることで、多くの年金を受け取ることができる仕組みであり、「終身生活介護年金保険」は、介護を必要とする状態となった場合、終身にわたって介護年金の受け取りができる。

なお「長寿生存年金保険」は、トンチン性を高め、解約払戻金を低く設定することで年金額を大きくしたトンチン型年金。

 

 

12面 販売実践

 

チャレンジャー物語  40

100%完全育成は人間の驕り

 

チームリーダーの小林さんと太田さん。勤続年数では異なる2人だが、自分の資質を大事に歩む小林さんと、スピード出世ゆえの鋭さを感じさせる太田さん。育成の山を登るルートは幾つもあることを教えてくれる。

 

[トピック]

 

「そなえる、かなえる、そだてる」がキーワード

◇マニーク(東海東京証券3店舗)

マニーク名駅ユニモール店=9月7日。愛知県では2店目。名古屋市中村区名駅4-5-26先 ユニモール地下街。10時〜20時30分。定休日は年末年始、全館定休日。

マニーク(MONEQUE )はマネー(MONEY)とユニーク(UNIQUE)を組み合わせた造語。そなえる(保険)、かなえる(住宅ローン)、そだてる(証券投資)をキーワードに、20代〜40代を中心に次世代の多様な金融関連ニーズにワンステップで対応するショップ。

なお、東海東京フィナンシャル・ホールディングスは今年3月、来店型ショップ「保険テラス」を約70店舗展開する「ETERNAL」を完全子会社化した。

 

西郷とリンカーンを起用し、「最強ダッグだ」

目指すのはただの統合ではない。最強ダッグだ─AIU損害保険と富士火災は、来年1月に誕生する合併新会社「AIG損害保険」の企業広告を展開した。期間は9月1日〜19日。全国の新聞や駅広告を実施した。

キャラクターに西郷隆盛とエイブラハム・リンカーンを起用し、「異なる強みや魅力をもつ2社が強力なタッグを組み、日本の保険の常識を変えていこう」という新会社の想いを表現。

AIG損保は事前に備える「アクティブ・ケア」の事業コンセプトのもと、保険の新しいあり方を提唱していく。今後も同社の誕生に向けた企業広告を展開する。

 

ハワイの「ディトリック社」完全子会社化

あいおいニッセイ同和損保は8月21日、米国ハワイ州の損保子会社「ディトリック社」の完全子会社化と2000万ドル増資を6月末に実施した、と発表。なお、同社はディトリック社の株式74.8%を所有していた。

ディトリック社は2012年6月、ハワイ州保険庁からテレマティクス自動車保険の認可を初めて取得。今年4月からは個別リスクの実態に応じた自動車保険の引受も開始した。

「成長が見込まれるハワイの自動車保険マーケットで、モーターリテール事業を拡大し、プレゼンス向上に取り組みたい」という。

 

外国為替取引「CLS決済」、保険会社で初

日本生命は外国為替取引で「CLS決済」を開始した。国内の保険会社では初めて。

CLS決済は、取引する2通貨を同時決済することができ、国際的に為替取り引きの主流という。同社は決済メンバーの口座を通じてCLS決済を行う。

同決済によって、これまで取り引先ごとに行っていた為替決済について、全ての支払い・受取取引の差額決済とすることができ、外貨建投融資にかかわる資金繰りの効率化が図れる。

同社は外貨建投融資を拡大しており、保有残高は17.8兆円(2017年6月末)となっている。

 

2017年度第1四半期業績

 

(2017年9月15日 第2832号掲載)

 

◆新契約

個人保険新契約金額の全社合計は、14兆1734億円で前年同期比(以下同じ)87・4%で前年を下回った。

住友は56・6%、かんぽ66・5%、明治安田39・9%と大幅に減少した。ちなみに、前年同期比で100%を超えたのは11社だった。

個人年金新契約は1兆1677億円で、55・1%と減少。個人年金販売会社20社中、6社のみが前年同期を上回るという状況が主な要因。

 

◆保有契約

保有契約は個人保険が860兆6886億円(対前年度末比100・5%)、個人年金が107兆4711億円(同104・0%)で、個人保険は前年度並み、個人年金は伸展した。

 

◆保険料

保険料は89・6%の7兆7738億円。かんぽ79・3%、第一85・3%、明治安田85・6%、日本93・7%など大手の不振が響いた。

資産運用関連については左図に示したが、今期の資産運用費用は4298億円で15・8%と大幅に減少した。

 

(注)下表において、

・会社名は、6月末現在を表す。

・新契約・保有契約の件数・金額および保険料の合計は生命保険協会「生命保険事業概況(全41社合計)」から。新契約件数・金額には転換分を含む。

・件数は千件未満を、金額は億円未満を切り捨て。

・率は前年同期比、率は対16年度末比を表す。

(本紙掲載データを一部転載しているため、該当しない項目があります。)

(表は664ピクセル以上の画面でご覧ください)

 

 

2017年9月22日 2833号

会社名 新契約
個人保険 個人年金
件  数 金  額 1 件  数 金  額 1
ア ク サ 113 4,040  81.7 - △2 -
アクサダイレクト 5 220  81.6 - - -
朝   日 159 235  87.5 - △33 -
アメリカンファミリー 401 804  39.1 - - -
アリアンツ - - - - - -
AIG富士 19 1,262  31.4 - - -
SBI 1 67  289.9 - - -
エヌエヌ 15 4,047  68.7 - - -
オリックス 187 5,683  120.5 - - -
カーディフ 0 - - - - -
か ん ぽ 462 14,747  66.5 - - -
クレディ・アグリコル - - - 44  46.3
ジブラルタ 100 9,319  105.1 96  29.6 
住   友 177 276  56.6 33  1,439  30.5 
ソ ニ ー 106 10,531  88.6 10  627  87.6 
ソニーライフ・エイゴ - - - 114  51.2 
損保ジャパン日本興亜ひまわり 76 4,055  76.8 - - -
第   一 222 4,328  100.6 14  720  22.4 
第一フロンティア 15 1,084  111.3 25  1,395  119.9 
大   同 44 7,167  79.8 135  124.4 
太   陽 311 5,664  89.7 0.3 
チューリッヒ 43 508  75.9 - - -
T&Dフィナンシャル 8 887  223.9 - - -
東京海上日動あんしん 100 7,154  100.9 - - -
日   本 887 14,640  84.7 59  3,526  84.3 
ネオファースト 10 310  1381.4 - - -
富   国 99 3,677  89.6 41  20.5 
フコクしんらい 0 36  9.5 0.6 
プルデンシャル 87 12,012  122.9 - - -
PGF 13 1,207  88.6 11  140.6 
マスミューチュアル 1 385  85.6 417  60.4 
マニュライフ 28 5,442  95.8 20  1,419  156.4 
三   井 49 1,884  83.7 368  290.3 
三井住友海上あいおい 62 6,272  128.2 26  40.7 
三井住友海上プライマリー 27 1,752  87 378  118.0 
み ど り 7 51  85.5 - - -
明治安田 254 3,148  60.1 15  805  34.3 
メットライフ 184 7,074  97.2 140  86.0 
メディケア 37 1,045  89.6 - - -
ライフネット 7 396  91.4 - - -
楽   天 85 308  134.2 - - -
合計 4,408  141,734  87.4 212  11,677  54.9

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